行き着く先は分からないけど生活は続く。
人生ってよくわからない。
ここ数日間、なぜか漠然とした未来への不安に飲み込まれて、気分も塞ぎ込んでしまって、仕事をしていてもふと窓の方へ目をやっては心の中ではぁ、とため息をついてみたりしていた。
あまりにも落ち込みがひどいものだから、今日は帰り道に何か自分に買ってあげようか、なんて思いながら家を出たのだけれど、運よく仕事が早く終わって、ここ数日のことなんかすっかり忘れてるんるんしながら帰って、買い物をできるルートではない方向に歩いていることに気がついた。
まぁるんるんしているんだから、それでいいじゃないかとも思ったのだけれど、自分との約束を守ってあげなかった気がして、ほんの少しもやっとした。
こうやってこれからも一時的な喜びやなんかで少しずつ自分の気持ちの暗い部分から目を逸らすように生きていくのかな、なんてまた感傷的な気持ちに逆戻りしていたところ、通りがかったお花屋さんの店先に綺麗なピンク色のチューリップが夕日に照らされて輝いているのが見えた。
いつもなら開店時間のうちに通らないから、いつも通り何も考えずに歩いていたけれど、足が勝手に立ち止まり、そのままチューリップを手に取って「これください」と店員さんに話かけていた。
そうして私のもとに訪れたピンクのチューリップ。
チューリップ。綺麗。すごい。
まるで人間の言葉がよく分かっていないモンスターみたいに言葉が途切れ途切れに頭に流れていく。
それが不思議と心地よかった。
自分自身の感情を手のひらで撫でるみたいに温度が感じられるようで。
そうだ、私は温かい感情を感じたかったんだ。
当たり前のことだけれど、何か成し遂げなきゃっていう気持ちで一杯一杯になってしまっていた。たぶん、2024年の始まりだから変に気合いが入りすぎていたのだと思う。
映画を観に行くのもいいかもしれない。
最近『PERFECT DAYS』という映画を見たという人がとても良かったと言っていたから、今週末にでも行ってみようかな。
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