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私は、◯◯◯のヴァイオリニストで在りたい 12 ~ 自分にしかない価値を売る

「自己紹介をする」ということを通して、自分が有してる価値をどのように人に伝えるか。

前回はそのようなお話を書いておりました。



さて、今日は

まだ自分がどのような音楽家を目指したらいいのか、自分自身をどのように人に表現をすれば良いのか、全力で模索しつつ


独自で練習を続けながら、父との暮らしを送りつつ、そんな中の


2013年半ばから2014年10月までの、私自身が行なっていたことに触れていきたいと思います。



その当時は

初対面の方、クラシック音楽に関わりのない方、弦楽器に関わりのない方に、

いかに横山亜美自身を知ってもらい、デビューリサイタルへたくさんの方にご来場いただけるようにする、そのための動きがどこまでできるか


異業種交流会やイベントで、自己紹介(プレゼンテーションのような感覚もありました)をしながら、どのような工夫をすれば、さらに人に関心を持っていただくことができるか


ずーっと考え続けていた時でした。


自分自身の独自の価値、というのは前回前々回で触れた通り、あれらの過程を経て、だんだんとキャラクター作りが、といいますか、自分にしか提供できない音楽家像、それに近づけていけたように思います。


ただ、


そもそも、音楽に真面目に取り組んで来た人ほど、初めのうちは


「チケットを売る」ということに関して抵抗を受けるものではないでしょうか。


「こんな演奏しかできないのに、料金を取っていいものだろうか」

「まだまだ完璧に程遠いのに、有料コンサートなんて」

「この程度の実力だから、ワンコインコンサートか1000円くらいで...」


謙虚な若手音楽家ほど、上記のような思考になってしまいがちなのではないかと思うんです。


私も24歳くらいの時は「3,000円」のチケットを売るというのはかなりハードルを感じていました。笑


まず先に「こんな自分が」って。なっちゃうんですね。


仕方ないかもしれません。幼い頃から教室では否定されて楽器を続けて来ていますし、弾いているときに肯定されていた記憶より、否定されていた記憶の方が多いように私としては感じますし

厳しく育てられた人ほど、自身の演奏力に対して、過小評価をしがちなのかなとも思います。


ですが、これも勇気の持ちよう。


チケットを売るときのコツとして、


自分のことばかり見ないで


相手のことを思って売る勇気を持つことかなと。


たとえば、私もデビューリサイタルをする時は、自信ありませんでした。


怖かったです。


なにせ、当時の謳い文句がですよ。


イタリア人ピアニストを招いて、横山亜美華々しくデビュー。


ヴァイオリン音楽一家のサラブレッドとして、ヴァイオリンの申し子としてデビュー(by プロデューサーのお言葉)


だいたい、こんなふうにチラシに書かれてましたけど,,,



「...どないしよう...」


と思ってました、心のうちでは、ほんと。笑



けれど、チケットを買ってくれる側の方々に対して、そういう不安を一切見せずに宣伝活動に勤しみました。


え、ホラ吹きかよ!と思われるかもしれませんが


前回のような自己紹介をした後、一曲演奏をした後に、コンサートの宣伝を投じさせていただいておりました。そのときにこんな風に言ってました。



「絶対にいいコンサートにしてみせます。私の最大の演奏を披露できるよう頑張っています!ぜひ聴きに来てください、お願いいたします!」


そう言い切って、自ら宣伝活動をしていました。



どうしてこんなふうに言い切るの?と思われるかもしれません。



それは


自信なさげに「買ってください」といっても、買う側は不安そうな顔をしてる人からチケット(商品)を買う気にはなれないからだと私は考えています。



逆に自分が買う側として、何かお菓子の商品を買うとして


二つ商品があって片方の宣伝文句には

「一口チョコレート」としか書いておらず

もう片方には

「舌の上ですっと伸びていくような口溶け最高な感覚の一口チョコレート」

なんて書いてあったら、買う確率が高いのはどっちだろうかと。



人に何か宣伝して、チケットを買ってほしい、と思う時は


お客が対価を支払った際


その先には、どんな体験が会場で待っているか


時間や労力(会場までの移動など、交通費)、それらのコストをかけてまでお客様が「行きたい」と思う演奏の場を


チケットを買う前に、買うのを迷われているときに、どこまで実際のイメージをしていただけるか


それらが伝われば、お客様は自ずと買いたいと思っていただけるのだと思います。


この実証が、私のデビューリサイタルでの満員御礼に繋がっているかなと。あの時の経験が一つの自信になっています^^



・自身の有してる価値、独自性は何かを考る

・人に自身の価値を売る


どちらも、音楽のみに注力をして来た人にとっては大変ハードルの高い話でしょう。

私も長年、葛藤して来たことでもあるので、きっと私と同じような感覚を持っている人もいるのではないかなと思います。


けれど、この二点をまず乗り越えられれば、視野がぐっと広がり出すでしょうし、自分が音楽をするときに、ただ自分しか見えていなかった音楽が、他者を思う、他者に向けた音楽へと、さらに進化していくことにつながるでしょうし


その結果、「その人しか持ち得ない価値」「魅力」にも発展していくことにもなると思います。


私なら


喋るヴァイオリニスト 横山亜美


いまでこそこれが別名のようになっていますが、これまで書いて来た通り、ここにたどり着くまでに紆余曲折あったわけです。


次回もお楽しみに。



おまけは、開けて見てのお楽しみ♪ (写真です🐤)


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もし気に入っていただけましたら、ぜひサポートお願いいたします♪ 横山亜美はこれからもずっと、音楽家として成長を続けていくという覚悟を持って活動し続けます^^