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私は、◯◯◯のヴァイオリニストで在りたい 10 ~ 自己の価値を説明しよう


10パート目まできました。

現代ならではの自身の宣伝する手段は、昔ながらのセオリーなやり方だけにこだわらなくてもいいのではないか、


あらたなクラシック音楽業界での価値観の開拓について、前回は触れて終えました。


で、今回は、私がどのような考えをもとにこれまで動いてきたか、これから動いていきたいか、書きます。


まずは、私が音楽家として音楽以外のことに注力しよう、自分自身に付加価値をつけようと思ったきっかけについて。



2014年の秋に、大阪ザフェニックスホールでデビューリサイタルをしました。以前、記事の冒頭に使ったこともあるこの写真、これがその公演の時のものでした。

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共演をお願いしたピアニストは、留学当時から一緒に演奏をしたイタリア人のサラ・コスタさん。2週間、彼女を日本に招き、滞在中のサポートをしつつ、デビューリサイタルとは別の公演として室内楽コンサートの企画もして、当時の私なりには相当頑張った記憶があります。


日本に完全帰国してからで考えれば、私にとって最大規模の公演だったのがデビューリサイタル。ホールキャパは通常250席、マックスだと330席ほど。


この公演のために約1年をかけて準備してきましたが、この公演時、来場者数は310。ありがたいことに、ほぼ満席状態でリサイタルを開催。

とはいえ、今とは違って本当に無名状態からスタートだった私、ここまで来場者数を増やすということは、正直困難な道のりのように思えました。


音楽関係者や、両親の関係、知り合い関係に声をかけてチケットを買ってもらって、というのは当たり前なのは当たり前なわけですが、それにも広げていくには限界があります。


自分の中で、まず考えついたこと。それは、


「新規のお客様に」

「興味を持ってもらって」

「チケットを買ってもらう」


すでにいるクラシック音楽ファンに訴えかけることはもちろん大切なことではあると思っていましたが、それにプラス新しいお客を見つけることも同様に大事だな、と。そこに注力していこう、と思いました。


そんな考えを持ち始めたのが、ちょうどリサイタルを行うことを決めた、1年前の2013年の秋頃。


そもそも、日本の音大を卒業していないということもあり、特に音楽関係の人脈が薄かった私に、本リサイタルのプロデュースを手がけてくださった大矢さんが「輪が広がれば」ということで、ご自身の誕生日パーティーで演奏をしてくれないかと誘ってくださいました。

そこにはさまざまな職業の方がおられて、当初ビクビクしてましたが(笑)その中の一人で、オフィスをやっているという方がおられたんです。

そこでは、多種多様なセミナーやイベントも開催されてい流とのことだったのですが、その中の一つで、早朝に一種の異業種交流会をやっているというものがありました。「そこでクラシック音楽のレコードをかけながら交流をしています、興味ありませんか?」とお誘いをもらいました。


こちらとしては、日本社会にまだまだ馴染めていないイタリア帰り感満載な状態でしたし(笑)さまざまな方に会ってみたい、と思って早速伺うことにしました。


朝7時、眠い目をこすりながらその異業種交流会に、とりあえず弾くかもわからないヴァイオリンを持っていき、訪ねました。

で、偶然、その時レコードプレーヤーの調子が悪くて、音がならないというトラブルが起き(笑)

「音がないのも寂しいですし、よかったら代わりに弾きましょうか?」と

声をかけ、いきなり演奏したのを覚えています。(朝7時半ごろ。)


これをきっかけにオフィスの方々とはさらに仲良くなった、というのは、余談として。


私の印象に残ったことがありました。



それは各自の自己紹介タイム、初めての時焦りました。


1分ずつ自己紹介を、と主催者が言った後、参加者さんたちが皆スラスラと自己紹介をされていたんです。


「はじめまして、〇〇といいます。職業は〇〇、〇〇辺りを活動拠点にしていて、〜〜という目的を持って仕事をしており、社会に対して〜〜...」


とまぁ、みなさんほんとスラスラと!


「仕事」「目的」「将来の夢」「社会貢献」などを明確に、簡潔に言っているのを見ていて、個人的にはなかなか衝撃でした。


いざ、自分が自己紹介しようと思うと、まず焦りましたし。笑


「はじめまして、ヴァイオリニストの横山亜美です。幼い頃から音楽家の両親の手ほどきを受けてヴァイオリンを習い、音楽教育は高校まで家庭内だけで受け、高校卒業半年後にイタリアに渡り、2013年に日本に帰って来ました。現在デビューリサイタルに向けて準備をしているところです。〜〜〜」


という感じで、こういう自己紹介のタイミングでは初めの頃は、経歴にもともと書いているありきたりなこと、コンサート情報しか言えなくて、ほぼ「私はヴァイオリニスト」という情報しかわからへんやんこれ、なんて、改めて自分が音楽をただやりたいだけしか伝えられていないことに気づかされたんですね。


そこで、参加者の皆さんの各自己紹介をよく聞くことからはじめてみました。というのも、自己紹介ってそもそも何をするんだっけとも思ったからでした。


そうすると、おおよそ自己紹介がいいなぁ、と思う方の内容は、あることが表現されていて、そこが共通していることに気づきました。




それは、、、というところで次回!





今日のおまけは、「グッと地球便 その後」が放映されたことにあたって、父との写真を一枚、貼らせてもらいました。あと、番組のこぼれ話も。笑



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