その日〔マダンテさんに捧げる一作〕


見送りに
行かないのか?

行かねえ
散々俺の尻っぺたで遊びやがって

遊んだのは俺だけど

新開い!!

厭だったのか?

厭って俺は

俺は・・・



この電車に乗ってしまえば、私は日常の多忙に紛れてしまうのだわ
ああでも、楽しんだ
十分だ・・・

ん?

ダンテ?

    まだんてえええええ

このだみ声!

窓を開けた
私の髪がメーテルみたいになびく

走ってくる細マッチョ
三白眼
だらしない口元

がっちりタレ目ハンサムも一緒だ

荒北・・・新開・・・

新開が、大きな紙を広げて私に示した

荒北をアリガトな!
おめさんいけてるぜ

ば、ばか

俺に巻ちゃんをくれてないのだな

怒鳴り声?

次回シリーズは東巻だぞお!

尽八までいる!
あ、福ちゃん、黒田、さすがに真波はいない、どこかで寝こけてるんだろう

ああ
箱学のみんな・・・・



私は青春の幻影 とか言おうかと思ったが、さすがに巨匠のヒロインをパクるわけにもいかず、私はひたすら涙涙で見送り連中を見送ったのだった




再見!!

それでも地球は回っている