ねずみ一らんどの憂鬱


何年か前のハロウィン時期。
ところは海国でなく陸国。
タイミングをみてるとその期間、あるエリアで、ハロウィンのトリートがもらえるのだ。
トリートはカボチャ味のキャンディ。
 (その前年はピーチ味。
 さらに前は多種味があったという話だ。)
魔女の姿のキャ、じゃない、係の人に、
「トリックオアトリート」
と声をかけると、
「ハッピーハロウィーン」
と返されて、キャンディが一つもらえる。
当時ねずみーらんどに行き慣れてたうちの家族は、狙いどころも頃あいもわかってるからしっかりもらえる。
でも、不慣れなご家族は、
「トリックオアトリート」
と言うと知らなくて、ただぼーぜんと見ている。
教えてさしあげたら、あとで、
「もらえました!」
と満面の笑顔をくれた。   (ケース1)


頑固なこどももいる。
トリックオアトリートだよ、と囁いてあげても全く無視で、
「おかしちょうだいー」
とぐずってぐずって、さいごは泣き出したコもいる。
これではキャ、係員さんも気の毒だ。
             (ケース2)


悪い?魔女に当たるときがある。
ある年、キャ、いえ、係員さんに聞いた。


「トリックオアトリート」でなければだめなの?
「お菓子かいたずらか」ではだめなの?


彼女はきっぱり言った。
「だめです」        (ケース3)


あのなあ。

この世は英語圏の人間だけで成り立ってんじゃねーんだぞ!
その国のことばで言ったらだめなのか?
どうなんだ?

フランスのねずみーらんどでも
「トリックオアトリート」なのだろうか?


おまけ。
友だちの娘が小さい頃、魔女帽被って、手にはおもちゃの、ちっちゃなかぼちゃランタン~中には本人がGETした、例のキャンディがいくつか~提げてたら、小さなこどもが「トリックオアトリート」って来たんだって。
娘さんは係員さんたちそのまんまのしぐさで、
「ハッピーハロウィーン」
と返して、自分がもらったキャンディを渡したそうな。
今もって、私はこの娘さんが大好きだ。
ハッピーハロウィーン♪


追記

今はもう、飴は貰えないようだ。
それどころか、いつまた閉園になるかも。
恐ろしい時代だ。


それでも地球は回っている