5月17日 大日本製薬がサリドマイド系睡眠薬の出荷を自発的に停止〔これはコラム365を私が綴ったなかで、一番感動した事実の一つです〕


フランシス・ケルシー


アメリカ食品医薬品局(FDA)の審査官。

サリドマイドの安全性に疑問を抱き、 1960年9月の販売許可申請を留保、審査継続を行ったため、アメリカの被害者は治験段階の数名だけで済んだ。

1962年にケルシーはケネディ大統領から表彰されている。

FDAはやっぱすごいと思う。

被害者数は


西ドイツ   3049人

イギリス   456人

日本     309人

カナダ    115人

スウェーデン 107人

台湾     38人

ドイツでは幼児用の睡眠薬~グリューネンタール社製「コンテルガン」~として市販されていたという!


台湾の被害者は、すべて大日本製薬のイソミンとプロバンMによるものだそうです。


5月17日 大日本製薬がサリドマイド系睡眠薬の出荷を自発的に停止


1962年。

自発的にねえ。

1961年の11月、奇形児出産の恐れがあると指摘されたにもかかわらず、前日、16日まで出荷を続けていたそうで。

じはつてきねえ…

著しい催奇形性。

全世界で3800人の患者。

30%の死産を考えると5800人の肉体と生命を損ったことになるそうだ。

睡眠鎮静剤

(イソミン)


としての使用が記憶に残ってるけど、


つわりよけ

胃薬

(プロバンM)


としても出されていて、だからたくさんの妊婦が飲んだのだ。

何で妊婦がそんなに睡眠薬飲むのって、ずっと思ってた。

そして今、サリドマイドは再び製造販売されている。

ハンセン病と血液癌の一種である、多発性骨髄腫に効果があるそうで。

エイズにも効くとも言われてる。

米国や欧米で、


ハンセン病や癌についての使用


が許可されて、日本の患者さんも個人輸入したり。

このまま個人レベルで使用、管理していたらまた薬害起きかねないということで、厚生労働省が動き、2008年、


治験を経て承認


になったそう。

サリドマイドは蘇りました。

今の名前はサレドカプセル。

作っているのはF本製薬。

厳格な管理を求められてはいるものの、催奇形性は依然としてあるわけで。

正直私は不安です。

ちなみに大日本製薬は、現在の

大日本住友製薬

です。

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