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デリシャス・アンダーグラウンド完結2巻が発売になりました!

連載開始から1年ぐらいでしょうか?『デリシャス・アンダーグラウンド』が完結し、このたび最終②巻が発売になりました。
わずかな部数ですが紙コミックスと、カラーを収録した電子版、
どちらでも読んでみてくださいね。
連載が早く終わるのは普通は残念と言えばまあそうなのですが、
私自身は肩の荷を下ろした気持ちです。
もともとこの作品は私の企画では無く(連載が終わってから誰が真の企画者であるか知りました)漫画のタイトルも私が考えた物ではない上、
原作者がいたので、やはり思った以上に難しかったです。
おそらく杉本亜未にとって最初で最後の原作物になるでしょう。
ただ苦心惨憺する結果になっても、私にこの企画を持ってきてくださったのは大変ありがたい事でしたので、出来る限りは頑張りました。
最終巻の2巻ですが、これは私が取材して全部考えた物語ですが、
原作者とケンカしたとかではなく、入管に対して、私と原作者の考えが違うので、私が独自に描く形になりました。
しかし、漫画において「面白い物、ワクワクする物語を作ろう!」という気持ちで、漫画家の私は取り組みますが、
社会派作品である事を意識すると、どうしても事実がこうなのに捻じ曲げてはいけないとか、問題の現状についてはこう考えるとか、縛りが生まれることも事実で、そのあたりも慎重にならざるを得ない厳しさもありました。
ただ取材や見聞きしたことを羅列して、こういうことがありました、と書くのは簡単ですが、漫画はそうではないんです。
漫画は新聞記事でなく物語を創造する「創作」です。

どうすれば読者の心をひきつけて、サクサク読めて、読んでよかったと思えるのか、そこが漫画にとって大切な事だと思います。
なので入管の物語も、入管を取り扱ってはいるけれど、入管を非難するとか批判するとかでなく、人間自身が生み出した見えない法則のようなものに知らない内に蹂躙される人々の物語として読んで頂ければと思って描きました。
だって入管の真実を知りたければ漫画じゃなくてドキュメンタリーやノンフィクション読めばいいんですから。
かといってデタラメやファンタジーを描けばいいという物では
ありませんからお話の構成自体も苦しみました。
しかし考えているうちに最後の3ページの構想が浮かんで、その場面を描きたかったので途中で打ち切りになると知らされましたが頑張りました。
取材にご協力くださった弁護士さん、元入管職員さん、現役入管職員さん、そして牛久入管収容所を考える会の皆さん、とてもすばらしくて優しいアシスタントさん、本当にありがとうございました。また、牛久入管取材に同行してくださり、その時に私が身分証を忘れた為に収容者に面会することができなくなりそうでしたので💦一緒に一度東京に戻ってくれた担当編集さん、ほんとうにすみませんでした( ノД`)シクシク…
いま思い出しても申し訳なすぎて冷や汗出てきますけどこの②巻が少しでも反響のある事を願っています‼ご感想、きかせてくださいね!

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