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山では常に新しい自分に出会えるから かほ/登山YouTuber【前編】|挑戦のそばに

スポーツへの情熱や、支える人の想いを届ける『挑戦のそばに』。今回は、登山YouTuberとしてチャンネル登録者数29万人を誇る、かほさんに迫ります。
 
テレビ番組の制作会社のADとして働いていた時の登山経験をきっかけに、山登りにハマったかほさん。広告代理店やIT会社を経て、登山YouTuberに転身すると、日本の魅力的な山々やおすすめグッズなどの情報を発信。山の楽しみ方を等身大で発信する動画スタイルが人気となりました。
 
登山歴8年で、今では南米最高峰アコンカグア(6961m)やアフリカのキリマンジェロ(5895m)など海外の高所登山にも挑戦。「いつも新しい自分に出会えるのが、登山の魅力」と語る彼女。その充実した毎日の中で感じる、周囲への感謝や、山への想いについて伺います。

仕事のミスをきっかけに出会った、
人生をかけられる趣味

登山YouTuberとして活躍するかほさん。
2019年に「かほの登山日記」を開設して以来、
チャンネル登録者数29万人(2023年9月時点)を
誇る人気登山家です。
 
チャンネルの中では、
アフリカ最高峰キリマンジェロに
登るような本格的な登山動画を始め、
国内で人気の山々、自宅トレーニングや
旅行記もアップされており、
老若男女、多方面から支持される動画が魅力です。
しかし、そのかほさんも
最初は登山未経験のOLでした。
 
「元々私はテレビ番組の制作会社のAD(アシスタントディレクター)でした。寝る間も惜しんで働く日が続いていたある日、スタジオ収録当日に、ちょっと居眠りをしてしまいまして…。スイッチを押せなくて舞台装置が稼働しなかったんですけど、そのミスをディレクターさんが怒るのではなく面白がってくれた。それで『ミスした代わりに初日の出を山の上で撮ってこい』って言われて、冬の八ヶ岳に行くことになったんです。それがほぼ初めての登山でしたが、めちゃくちゃキレイな青い空や、雲海の上の初日の出を見て、確かに『これだ』って思う何かがあったんです。それで、登山を始めました」
 
元々、学生時代はソフトテニス部に所属し、
運動が好きだったかほさん。
「短距離は遅いですけど、長距離を
歩くことやジョギングは苦じゃないので、
山登りにハマったのかもしれません」
そこから、かほさんは登山の道に目覚めました。

転職を経て、2019年からはYouTuberに。
個性的な“ほんわか”したキャラクターで、
人気を博しています。
今ではライフワークとなった登山の魅力を、
彼女はこう語ります。
 
「いつも聞かれて難しいなと思うんですけど…高所登山とかはすごく辛いですが、それでも登山を終えて家に帰った時には『次の山、どこ行こうかな』と自然と考えている自分がいるんです。だから、何か山に惹かれるものがあるんだな、と思っています。当然、美しい景色を見て感動しますけど、それだけではなく、山登りに自体に魅力を感じています」
 
「あと、どの山に行っても新しい自分に出会えるのもあります。例えば、高い山を登っている時に『もう無理だ』って思う自分の弱さに気づいたり、ガイドさんに励ましてもらって登り切れたら『ここまで登れた』と自信を持てたり。悪い部分もいい部分も、常に新しい自分に出会えるのは、登山の魅力です」

自分の弱さに向き合いながら、
大好きな山に登り続ける

充実の登山生活で、これまでにも
たくさんの挑戦をしてきたかほさん。
最近では、人生において
一番の挑戦を成し遂げました。
マナスルというヒマラヤにある
8100mの山への挑戦です。
 
「マナスルという山が人生初の8000m峰なんです。マナスルは日本人が初めて到達した8000m峰であり、世界で初めてマナスルに登ったのも日本人。日本にすごくゆかりのあるこの山への挑戦が、これまでの自分の人生の中では1番大きい挑戦ですね」

その幾多にわたる挑戦の中で、
常に支えてくれる人の存在は
欠かせませんでした。
 
「南米最高峰のアコンカグアに登った時は、国際山岳ガイドの近藤研二さんに、最後までマンツーマンで助けてもらいました。私は正直、体力的にきつくて、下山が真っ暗になるのも危ないから、途中で『ここで下山すると言われても何も文句は言わないので、降りませんか』って囁いたんです。でも近藤さんが『山頂はすぐそこだよ』と言ってくれて、実際は遠いんですけど(笑)、最終的には山頂まで行けた。その時は自分の弱さを感じたし、本当に誰かに支えられてないと登山もできない、生きていけないんだなって感じました」
 
だからこそ、精神的にもっと強く
なりたいと考えているかほさん。
自身が挑戦を続ける理由を尋ねると、
登山家らしい答えが帰ってきます。
 
「その理由もよく聞かれるんですけど、特に理由がないから私も困っていて(笑)。私は山が好きで、常に次はこの山に登りたいって考えてるんですけど、そこに理由はなくて“ただ登りたいから”なんですよね。私にとって山登りは、本当に衝動的で反射的なもの。逆に私は『みんなどうして山を見て登りたいと思わないのかな』と、考えるぐらい好きです(笑)」
 
その止められない山への情熱は、
これからも冷めることがありません。

(➡後編に続く)

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