編み物のコストパフォーマンスを考える
手編みニットを身につけていて、
「それ、可愛いね!」と言われたら
「実は手編みなんですぅ〜♡」なんてニヤニヤ答えてしまうのが人の性。
(え?私だけ?!)
しかしその後返ってくるのは
「編むのにどれだけ時間かかった?」
「どれくらい毛糸使うの?」
「え!!そんなに?!…(買った方が早くない?)」
というリアクション。
違う。そうじゃないの。
そこで今回は、編み物とコストパフォーマンスについて考えてみたい。
衣類を得る手段としての編み物のコスパ
まずは、編み物を『衣類を得るための手段』として考える。
というか考えるまでもなく、ただ単にニット製品が欲しいだけなら普通に買えば良いのである。
だって、ファストファッションのこの時代。
安くて可愛くて流行のデザインのニットが、どこでも手に入る。
それに、手編み糸は結構高い。
有名メーカーの糸を使えば、セーター1着編むのに1万円近くかかることだってざらにあるのだ。
高いお金を出して、時間をかけて、素人が編む。
非常にコスパが悪い。
が、しかし!
こう考えてみるとどうだろう。
オーダーメイド。
一点モノ。
オリジナル。
手編みというだけで、全く同じモノは2つとして出来上がらない。
デザインと糸の組み合わせも様々、少し勉強すれば細かい部分をアレンジしたり、サイズ調整だってできる。
「えー、手編みとかなんかババくさいー。」
なんて思っているそこのあなた!
本でもネットでも、海外含め、洗練されたニットデザインがたくさん紹介されている。
既成ニットには決してないような風合いや色遣いのニットが、手編みなら手に入るのだ!!
モノがあふれているからこそ、手仕事の価値が高まる現代で、手編み『でしか』得られない、着る喜びがあると言える。
趣味としての編み物のコスパ
では、趣味として考えたときの編み物のコスパはどうだろう。
編み物をするのに最低限必要になるのは、
・編み針
・手編み糸
・編み図(オリジナル作品でなければ)
と言ったところだろうか。
こだわらなければ100均で揃えることもできるし、編み図にいたっては無料公開されているものもたくさんある。
多くの趣味と呼ばれるものがそうであるように、こだわりだしたら…それはもう底無しだ。
糸なんて手染めとか手紡ぎとか海外メーカーのとか、素敵なお高いものがたくさんだし、
道具だって使いやすいものを探し出したらキリがない。
SNSの編み物コミュニティに参加したら、まだまだ編めていない在庫を抱えながら流行のパターン(編み図)や糸を買い続ける、なんてことにもなりかねない世界が広がっている。
…話をもとに戻そう。
趣味としての充実した時間を過ごすという意味では、編み物のコスパはかなり良いのではないかと私は考えている。
その理由は、編み物には楽しむ工程が多いということだ。
まず編みたいパターンを探す。
そしてこのパターンにはどの糸が合うのか妄想する。
もちろん、編みたい糸を決めてからパターンを探す場合も多々。
試し編みをして、やっぱり違う色合わせが良いかな、なんて悩む。
編み始めて、間違えて、解いてまた編んで。
途中で何度も編み地を眺めては、可愛いと喜んだり下手くそだと嘆いたり。
完成すれば、着て出かけることもできる。
そして話題のタネになってくれることも。
そう!編み物は一粒で何度も美味しい!!
編み物のコスパを上げるためにできること
最後に、全体的にみた『編み物のコスパ』を上げるために私が気をつけていることをまとめたい。
それは、
・編みたい!と着たい!を兼ね備えたパターンを探す
・本当に好きだと思える糸を使う
・ある程度綺麗に早く編める技術を身につける(これは修行中)
この3点である。
当たり前と言えばそうなのだが、全てをクリアすることは難しいし、だからこそ編み物を余すところなく楽しむために重要なポイントだと思う。
編み物できるんだけど、いつもすぐ飽きちゃう…という人には、特に参考にしていただければ幸いだ。
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