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物心つく前の思い出

Twitterに書こうと思ったけど完全に140文字を越える内容だったので、こちらに書こうかなと思います。そしてノートに書き記すほどのことでもないし、人に話す必要もないことです。でも書きたくなったので書きます。

たぶん自分が年長さんだった時に、初めてのお使いやりたい!!とねだって、母は渋々、じゃあブルドッグの中濃ソース買ってきて、とお金を渡してくれました。
いろんなソースの種類あるから、間違えないでね!中濃だよ!中濃!!と言われたので、よくよく記憶し、メモまで取って、家から出ました。

大きな横断歩道を二つ渡って、早坂商店へ。間違いなくブルドッグソースの中濃、ゲット。よし。帰路も慎重に車を確認し、無事帰宅。

しかし帰宅して母に渡したのはブルドッグのウスターソースでありました。自分でも何が起こったかわからず、あんなに、あんなにも注意深く確認したのに何故…!?と自分に失望しました。色が似てるから、間違えちゃったんだね、これでも大丈夫だよ!と母は言ってくれたけど、それよりも、なぜ間違えたのか?自ら臨んだミッションだったのに、こんなにも私は意欲的だったのになぜ…???ということが頭をぐるぐる。しばらく考えた末に、年齢的なことを考えても、私の能力の限界は、今はここら辺なんだな、ふんふん、よーくわかったわ。と妙に客観的にその出来事を捉えたのも覚えています。本当に知能が低いならではの問題だったとしか今でも思えないんだけど、まぁ5、6歳の集中力ってかなり曖昧なんだなぁと思います。物心つく前の思い出その1。

その2。忘れもしない小学校一年生の9/28。私の7歳の誕生日です。1人で帰宅していたら、横を黒い車がついてくる。私の歩く速度に合わせて、とまったり、進んだり。

絶対やばいやつじゃん、この人私のこと誘拐しようとしてるじゃん。やばいじゃん。と冷静に思ったけど、なるべく視線を車に向けないように、気付いてないかのように歩き続けました。

今日は誕生日なのになぁ、もし誘拐されたら、ママとパパ泣くだろうな、新聞にも載るだろうな、9/28の誕生日の日に消えた子どもって紙面に載るだろうな。みんなかわいそうって思ってくれるだろうな。でも私は誘拐されたとしてもこの人と仲良くなって、絶対に殺されないようにして、いつか家に帰ればいいや。子どもだから殺されたりはしないかも。泣かなければ殺されないかもしれない。とにかく、いい子にしてよう。

とこれもまた客観的に自分の能力(走り逃げる速さとか)などを考慮して、幼いながらの結論に達しました。誕生日の日だったということは、新聞に載るだろうと思うくだりがあったので、確実です。

結局大きい横断歩道のところで、車は直進し、私は右折する、という形を取り、無事、車の視線から外れることができました。怖くて、そっからはダッシュして、その時住んでた父の社宅に戻りました。

息を切らして、集合住宅の玄関を開けると、そこに巨大な黒ずくめの男が立っていました。私はウワァーーーーーー!!と叫んで、自分ちの玄関(一階だった)に入りました。

家の中で母は二階の奥さん•あばちゃんと朗らかに談話中。半泣きで、誘拐されそうになった!!黒い男が玄関の外にいる!!と訴えかけたら、2人ともダハハーと笑って、あみい、それは最近流行りの「金だしおじさん」だよ!最近流行ってるんだよ!と言われました。
何それ?と聞いたらいわゆる陰部を突然さらけ出すおじさんのことらしく、今でいう露出狂ですね。

いや絶対違う…何言ってるんだ、この人たち…なんで笑ってるの…?ドッキリなのか…?お誕生日ドッキリ…??と思いました。

それにしても、変質者に追いかけられたのはまだしも、こんだけ本気の訴えをしたのに、金だしおじさんで片付けられた当時の私の無念さたるや。幼さ故の語彙力の無さだったのか。と当時は思いました。しかも普通に考えて露出狂だとしても相当やばい。

私の汗だくさを他所に、母とあばちゃんは私の誕生日パーティーの準備を始めました。2人ともいつもご機嫌で楽しそうです。

そして普段から演技がかった振る舞いをしていると、いざという時に信じてもらえないという狼少年の話が頭をよぎりました。

最近その話を母にしたら、全然覚えてないと言われましたし、ほんとにやばかったんだからー!と言ったら本気で謝られました。

何が言いたいのかというと、幼いながらの無力さを当時思ったという話の二本立てでしたーっ!!


しかし、横をつけてきた車と、玄関を開けた時にいた男に関連があるのか、いまだに疑問です。なんだったんだろう…

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