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髪を切ってもらっている間に考えるなんでもない事

美容院に行くのが好きだ。
シャンプーをしてもらったり、スタイリングしてもらったり、そんな時間が好きで
2ヶ月に1回、その日のメインイベントとして、
毎回楽しく通わせてもらってる。

ただ、私の担当の美容師さんは
私がそんな風に楽しみにしているとは知らないと思う。

美容師さんに求める事の二大派閥に
話しかけて欲しい派黙って切ってて欲しい派があるとするなら
私はどちらかというと後者だ。

美容院を楽しみにしている大半の人は
前者なのでは、と思われるかもしれないけれど。

前提として話しかけられたら乗るし
やっぱり人と接する時間が長い人との会話は基本楽しい。

でも、私は髪を切られている間に
しょうもない考え事をしながら時間を潰すのが好き。

今日も1時から髪を切ってきたので、
どんなことを考えてたか、頭の中の内容を記しておきたくなった。

13:00 美容師さんと対面

美容院の移転に伴い、
そのロケーションは初めてだったので
美容師さんが「場所わかった?」と聞いてきてくれる。
それが聞き取れず「え、なんですか?」と聞き返す。もうこの時点で間抜け。
そういえば私って耳悪いよな…健康診断で指摘されたことはないけど、よく彼にも「全然聞き取ってくれへん」って小言を言われる。
年齢とともに低下してるのかな〜…

13:05 シャンプーをしてもらう

顔の上に布を敷かれる。
これは初めての経験だけど、その布がずり落ちてしまって。
「これは気まずいやつだな〜笑」となんだか楽しくなってしまう。
布がかかってる時は目を瞑ってるんだけど、
布が落ちた時、目は開けてればいい?閉じたままでいい?と正解がわからないその状況が面白すぎる。

13:15  カット前に飲み物をいただく

すごいありがたいんだけど、
美容院で水飲むタイミングって難しいな〜って思って。
気にしない人は飲みたいタイミングで飲むのかもしれないけど。
これまた、何が正解?と思いながら楽しくなってしまう。
ここでポイントだと感じたのは、
美容院は「何が正解?」で溢れてる。

シャンプーされてる時首を自分であげるべきなのか
痒いところありますか?に対して、大丈夫です以外の回答はあるのか
本や携帯に細かい髪がついた時、美容師さんの前で払ったらなんか失礼じゃないか
とか…

気になる事が沢山あって、
その度に楽しくて仕方ない。
気にはなるけど、困ってはいない。
直面すること一つ一つに「そういうもんでしょ?」って顔で自分なりの正解を貫いてる自分が面白くて仕方ない。

飲み物は結局、スタイリングの直前で一気飲みした。

13:20 カットスタート

前述の通り
私は基本的には美容院で喋らないスタイルを貫いている。
もう数年私の髪を切ってくれている美容師さんなので、そのスタイルを理解してくれているのか、
何も聞かず言わず黙々と手を動かしてくれる。

周りのお客さんが美容師さんとプライベートな話をしていて、
だんだんと私と担当の美容師さんがチーム?のように感じてくるのである。

「私達は会話とか、そんなんいらないんです。ただ私は彼(美容師さん)の腕前を確かなものだと思ってますし。」といった面持ちで

そして、勝手すぎるけど美容師さんもそう感じているのではないかと
「これが自分達のスタイルです。髪を切る、切られる、それだけの関係。自分はただ役目を果たし、このお客さんは自分の技術に信頼を置いてくれている。」

あまりに勝手な解釈。
そういうのを妄想しながら、鏡の端っこあたりをぼーっと眺めている。

13:40 スタイリング

髪を切って、スタイリングをする前に
「ここを軽くして…ここにレイヤーを持たせてるから…」など解説をしていただく。

流石にもう数年通っているので、
何を言ってるかなんとなく半分くらいはわかるようになった。

そして「ここ、軽くなったでしょ?触ってみて?」と言われるのでとりあえず触ってみる。

「本当だ!」と口先だけである。
ぶっちゃけ何もわかっていない。
誤解がないように言っておく、
わかってないけどとても満足はしている。

なので、正確に書くならば
「(軽いかどうかはわからんが)本当だ!(仕上がりがとても綺麗ですね)」

感嘆符に込められた気持ちに嘘はない。

まぁ、こういった感じで
美容院に行くと自分の考えている事が愉快で仕方がない。
鏡越しに切ってもらっているところをガン見していた時もあったくらいに、退屈した事がない。
流石に美容師さんの居心地が悪そうだったので今は本なり携帯なりをいじってるけど。

今日もとても楽しかった。
そしてとても綺麗に切ってもらえた。
また2ヶ月後が楽しみで仕方がない。


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