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2018年に観た映画ほぼベスト10

Twitterには字数の都合上、ぼんやりとしたベスト10をあげてみたものの、
なんだか消化不良感があるので、もう2019年になってしばし経つけどこちらに一言コメント付きで。
一言のはずがそうじゃなくなってる。順位はやや不同。

顔たち、ところどころ

御年90歳のアニエス・ヴァルダ監督と写真家でアーティストのJRが旅をしながら人々の顔写真を撮って、様々な形で展示していく様子を収めたロードトリップドキュメンタリー。とにかく二人の表情が最高(JRの目は見えないが)。そして二人が撮ることによって、人々の表情から撮られる人の
人間性、暮らし、歴史が浮かび上がっていくのが感動的。

レディ・バード

自分の話に思えてならなかった作品。日光はサクラメントにも至らない田舎ながら、小さな町に暮らす窮屈感、自分だけは違うのではないかという期待感、高校生ならではの母親のうっとおしさに共感せずにはいられなかった。レディ・バードの心の繊細な動きを描いたグレタ・ガーウィグ監督の次の作品がはやく観たい。

犬が島

ウェス・アンダーソン監督のストップモーションアニメ作品にハズレなし(この作品と「ファンタスティック Mr.FOX」だけだけど)。監督の作品のキャラクター同士の不器用な心の通わせ方に毎度ときめく。素直じゃない
チーフがアタリ少年と信頼を築いていくところに涙。

ペンタゴン・ペーパーズ

メリル・ストリープ演じたキャサリン・グラハムは言うまでもないけど、それぞれの立場の女性たちの信念と意志を貫く姿に勇気を貰えた作品。
この映画について中年以上の男性と話すと、この視点が完全に欠落した感想が返ってくるのも興味深い現象。

スリー・ビルボード

誰が何と言おうとフランシス・マクドーマンド演じるミルドレッドが警察署に火炎瓶を投げ込むシーンが素晴らしかった。これぞ「怒り」。
余談としては本作と「レディ・バード」、そしてわたしの2017年ナンバー1映画「マンチェスター・バイ・ザ・シー」に出演しているルーカス・ヘッジズは演技も存在も作品選びも注目。

寝ても覚めても

ある日突然、目の前から自分の大切な人が消えたら、のその後の描き方が何とも言えない素晴らしい作品。不完全燃焼な気持ちが脳内で勝手にイメージをつくり上げて麦が亮平に見えちゃうという。だから内面も素敵な亮平より、どう考えてもろくでもない麦を選んじゃう。妄想と現実は区別しましょう、と突き付けてくる個人的に最高な映画だった。

さらに、今年は「ボヘミアン・ラプソディ」のフレディのネコちゃん集団といい、「顔たち~」のアニエス・ヴァルダの飼いネコといい、かわいいネコを大スクリーンで堪能できて幸せだったけど、映画ネコ大賞はスクリーン上でかわいいぐでぐで姿を見せつけてくれた本作のジンタン役のネコちゃん。ちなみにウェス・アンダーソンの映画ではネコが結構無慈悲に死に方します。

ファントム・スレッド

今年のナンバー1キノコ映画(?)。映画の8分目あたりまでの緊張感が一気に解放されるキノコのシーンで笑いが止まらなくなったのはわたしの感覚がおかしいのかなんなのか。それはさておき、俳優引退宣言をしたダニエル・デイ=ルイスの才能をこれ以上ないくらい浴びることができたと断言できる作品。

ブリグズビーベア

映画っていいなっていう初心や純粋な気持ちを持ち続けなきゃと思わされる作品。(この作品だけ一言で済んでしまった)

ブラックパンサー

もう全方位的にワカンダフォーエバーな気持ちになった。ブラックパンサーティ・チャラも敵のキルモンガーの姿もアクションも文句なしにかっこいいし、これまた女性キャラクターのナキアもオコエもシュリも美しく、賢く、強くて最高。この作品も「Crazy Rich Asians」も、映画における新しい時代を予感させてくれたのが嬉しい作品。

君の名前で僕をよんで

アーミー・ハマーの半ズボン姿が眼福なのはさておき、人を好きになる純粋な気持ちがイタリアの風景と相まって、なんて美しいことなんだと思わされた作品。続編が気になるところです。

年が明けてからみた昨年公開の「きみの鳥はうたえる」が最高だったのでどこかで書きとめなければと思いつつ、このへんで。

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