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自分の短所は他人から見た長所と思う

今回は見た目についてのお話。最近特にこのことについて感じる出来事が多かったのでシェアしたいと思い書いています。

モデルという職業をやっていると、見た目のあらゆるところが気になってきます。もうそれは一種の職業病だと思っているのですが…。
脚が短いとか、顔が大きいとか、身長が低い高い、肩幅や3サイズ…気になりだしたら止まらない。なぜ気になるのか…?オーディションで常に比べられて、受かる人落ちる人を目の当たりにしているからです。

◆コンプレックスとは

私は中学生の時、自分の一重の目があまり好きではなかったし、高校生の時は色白は太って見えると思い、こんがり日に焼けた肌の子を羨ましいと思っていました。

一重については、笑うとさらに目がなくなって見えるのが嫌だったし、可愛いと思う周りの子はみんな二重な気がしてしまって、一重であることは女の子としてマイナスなことだと思っていました。
実際にアイプチ(専用の糊を使って一重の人が二重にする方法)をやってみたりもしましたが、似合わなさ加減にショックを受けて終了。うちの両親は、父親が二重(むしろ三重!)で母親が一重だったので、どうして私はお母さんの目に似ちゃったの?と言って母を泣かせてしまったこともあります。。(ひどい娘ですよね。。成人してから謝りました。)

そんな私の考えが大きく変わったのは、モデルになってほどなくしてから、メイクモデルの撮影に入った時でした。
ヘアメイクの方から「モデルで二重の子はたくさんいるんだけど、一重の子って探しても中々いないから、かなり貴重だよ〜」と言っていただきました。雑誌で"二重さんメイク"と"一重さんメイク"の比較を掲載するという企画だったので、本当に見つかって良かった、という意味で出た言葉だったと思うのですが、この言葉がどれほど私を励ましてくれたことか…!
私の目には需要がある、いいと思ってくれる人がいるんだと思えたことは、大きな自信に繋がりました。自分のコンプレックスに自信を持ったなら、それは自分を強化できる最強の武器です。

自分の憧れとかけ離れていたとしても(私だったら、二重の子を可愛いと思うけど自分は一重ということ)、他の人と違うこと、しかもそのことがマイノリティーであればあるほど、唯一無二のキャラクターになれることができると今では思っています。

◆気にするべきはそっちじゃなかった…!

もちろん、モデルとして体を整えておくことは必要です。努力せずに何でもかんでも受け入れてもらえるとは限りません。

私はモデルになってから、ヒップサイズが他のモデルよりも大きくて気になっていたし、指摘もされていました。今思えば他にも気になる点は多くありましたが(太ももの太さとか。。)。
でもある時、他のモデルから、”私はヒップがないから、仕事に行く時は常にヒップパッドを持ち歩いて調整しているよ”と聞きました。

……え?!

私はヒップサイズを絞れって言われてるのに、片やヒップが足りないと言われヒップパッドで大きくしている子がいる。。
それまでモデルは単純に痩せていなければいけないと思っていた私にとって、衝撃的な事実でした。単に痩せるのがいいことではなく、する仕事の種類や、その人個人のキャラクターによって求められるサイズの基準が変わってくるのだと、この時初めて、自分が痩せなければいけない理由がわかりました。

つまり、自分のやりたい仕事に合わせて体型を整えればいいんです。CMで一般的な女性像を演じる時は少し丸みを帯びた体に落ち着いた髪型、スポーツ系の仕事を取るんだったら腹筋を引き締めてヒップの位置を上げる、コレクションモデルを目指すんだったら人目を惹くインパクトのある容姿に細長い手足、というように。

私だったら、ヒップサイズをダウンした先に待っている仕事は、自分の目指すべき仕事なのか、それを考えなくてはいけませんでした。そして同時に、失う仕事のことも。
ヒップがあることはあまり好ましくないように思われているかもしれませんが、例えばドレスにはヒップがないと形が綺麗に出ないものがたくさんあります。下着の撮影もそうです。

と、ここまで書いてきましたが、実は今はこれらのステレオタイプも徐々に崩れてきている時代だと思います。プラスサイズモデルがいたり、身長が高くなくてもランウェイを歩くことができている人がいます。共通しているのは、マイノリティーだと思うのです。

そしてそれを生み出すのは、自分のコンプレックスと感じる点。

人と違っていていい。それが美しくて、認められる時代になっています。時代の流れに乗っていけることも、モデルの一つの強みです。

◆海外での見られ方

特に海外に行ったことで、私は自分の容姿に”より”自信を持つことができました(こう言うと自信満々に聞こえるかもしれませんが笑)。

先ほど話に出た一重の件ですが、海外ではそういう目のことを”アーモンドアイ”と呼んだりします。これが美しい響きに聞こえるのは私だけでしょうか?日本でも”切れ長”な目でいいじゃないと言われていましたが、その表現があまりピンときていなかった私も、この言い回しには嬉しさを感じました。

他にも、日本では、眉毛と目の間の幅が狭い方が、より彫りが深く見えてかっこいいとされることが多いですが(いわゆる欧米の顔つき)、私の顔はそれと正反対。幅が結構あります。
でも実はこの顔、メイクさんから見たらアイシャドウ等で色々描いたりして遊ぶのに魅力的な幅なんだとか(下の写真参照)。何か描きたくなる、インスピレーションを与える空間だねってよく言われます笑


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時にはネガティブワードを言われることもありましたが、上のようなポジティブワードだけを選んで記憶に残すようにしていけば、自然とコンプレックスも味方になっていきます。

◆自分で変えていく

もしくは、誰かに無理やりにでも言ってもらえばいいんです。私はたまたま仕事で言ってもらえる機会がありましたが、必ずしもその機会を待つ必要はありません。
自分の周りに決してネガティブワードを言わないor意見を否定しないで受け止めてくれる人はいませんか?その人を捕まえて相談してみるのはいかがでしょう。自分のコンプレックスと思っていたことを見事ポジティブに変換してくれるかもしません。

人は、他人と比べないと思っていても、どこかで比べてしまうことがあります。私だって、8年モデルをやっている今でも、どこかで勝手に比べて落ち込んでしまう時があります。
そういう時は、同じく”人”に助けてもらえばいいんです。相談したら意外に、「え?そんなこと気にしてたの?それ気にしてるの多分自分だけじゃない?むしろそこが魅力だと思うんだけど?」とか予想外に嬉しい返事が返ってきたりしますよ笑

長くなりましたが、自分がコンプレックスと思っていることって、案外他人にとっては気にならないことなんです。だから自分の中に溜め込んだままにしないで、思い切って周りに言ってみてもいいかもしれません。ポジティブな人に限定して。

最後まで読んでくださってありがとうございました。次回は、続編のような内容(今回書こうと思って書ききれませんでした。。)、私がモデルになってからずっと悩んできたことについてお話ししようと思います。



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