市の子育て相談を利用してみた話②

市の子育て相談を利用してみた話の続きです。

1.臨床心理士さんに相談することになった経緯

前回、市の相談員さんに相談したあと、相談員さんから「臨床心理士さんにも相談してみませんか?」とお話をいただきました。

相談員さんは、すごく遠慮がちに提案してくださったんですが、こちらとしては、是非お願いしますという気持ちでした。

そして、臨床心理士さんと話をしてきました。

自分の心に響いたこと、発見、心に留めて置きたいことを、ここに残します。

2.幼い頃に受けた心の傷は、今からでも癒やせる

私が子育てをしていて、一番気がかかりだったこと。

「私自身が、幼い頃の心の傷を抱えたまま、母親になっている」

ということ。この心の傷が「こんな自分が母親でいいのかな」という、子育てをする上での自信のなさ、揺るぎにつながっていることを自覚しておりました。

私の親は、いわゆる昔ながらの子育て方式。

兄弟の中でも一番「育てにくい」「言うことを聞かない」「強情」な子どもだった私。わがままを言って外に出されて、玄関に鍵をかけて中にいれてもらえなかったり、雪の日に外に投げ出されたり。

「子どもは甘やかしたらダメになる」という時代。でも、今だったら「虐待」と言われる育て方。
(心理士さんにも、「それ今やったら虐待ですよね」と言われましたが、当時は当たり前の子育てで、両親は今も虐待したとは思っていないようです。)

でも、当時は…いや、大人になってからもしばらくは…私は、それを虐待だと思っていなかったんです。

「私がわがままだから」「私が、言うことを聞かないから」「兄弟の中で、一番悪い子だから」

そういうことを、されるのだと思っていました。

質が悪いのは、その先だと思います。

高校卒業後、東京に進学した私。
就職をして、結婚をして、「普通」の大人になりました。

そんな私に対して、

親は「一番手がかかる子が、一番いい子に育つって本当だね」と言い、私は「昔、厳しく育てられたから、強くなった」と、思い込んでいたんです。

でも、それは、違った。

本当は、「言うこと聞かない子」でも「手がかかる子」でも、優しく受け入れてほしかった…んです。

だって、今は、親になった私は、こんなに苦しんでいる。

子どもの頃の心の傷を、自分の子育てを通じてリアルに思い出して、「自分の子どもには、あのときのような気持ちにさせたくない」と思っている。

心理士さんに、言われました。

「自分がされて嫌だった子育てを、したくないしたくないと思いながら、ボンさんは、同じ事をしてしまっていますね」

頭を、ドカンと殴られた気がしました。

だって、その通りだったから。

2.爆発した娘

先日、娘とささいなことで言い合いをして、ヒートアップしすぎて、収まりがつかなくなってきたときのこと。

「ママ、消えて。姿を見せないで。ママの子どもじゃなきゃよかった」

そう言ったときの、憎しみをたたえた顔。

「あぁ、私は、この顔を知っている。
そして、この顔の裏にある、心の叫びを、悲しみを、知っている」

そう思いました。

ーそれは、幼いときの、私の顔、そのものだー

と、感じたんです。

私が受けた心の傷を、私は今、娘に与えてしまっている。
実感した瞬間でした。


3.過去は変えられない。でも・・・

自分が怒りすぎたことで、子どもたちに心の傷を負わせているのであれば、
ー今からでも、その傷をなかったことにできるのかー
幼き頃の自分が得た心の傷は、
ー今からでも、癒やすことができるのかー

これが、私が一番知りたかったことです。

心理士さんの答えは、

「出来ます」

との、ことでした。


今からでも、自分の気持ちを、存在を、受け入れてもらえる経験を積み重ねていければ。
心の傷は、ゼロになるわけではないけれど。
小さく出来る。癒やすことが出来る。


子どもの頃に受けた心の傷は、あとから癒やすことができる。


これは、心理学の研究で、証明されてきていることだそうです。

ACES研究、というそうです。

今からでも、間に合う。

このことは、私にとって、大きな希望になりました。


自戒の意を込めて、ここに記録します。

私は、自分の子どもたちの心を、幸せで満たしたい。
自分の心の傷も、癒していく。

そのために、変わりたい、と思います。





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