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引きこもりの私に光を差してくれたのはお笑い芸人さんでした


私は中学3年生から引きこもりで、高校生時代も通信制だったのもあって部屋に居ることが多かった。

私は不登校になるまであまりテレビというものを観たことが無かった。
母が見せてくれなかったのもあるし、習い事で帰宅が遅くなることも多々あったからテレビを観る時間が無かった。

不登校になって、昼夜逆転してよく深夜番組を観るようになった。
親が寝たのを見計らって静かに階段を降り、リビングで観るテレビは背徳感も増してとても私に快楽を与えた。

学校に行っても同級生の話題についていけなかった日々。
でも親に反抗も出来ず勉強と習い事に没頭することで、気を紛らわせていた日々。
テレビに映る芸人さんはそんな辛い思いを一瞬で吹き飛ばしてくれた。

私はこの時特にさまぁ〜ずさんの番組にハマっていて、最初から見たいと思い、母にTSUTAYAでDVDを借りたいから連れていってくださいとお願いした。
反対されるかと思ったが、母は普段部屋から出てこない娘の外出願いが嬉しかったのか快く受け入れてくれた。

1回2本ずつさまぁ〜ずさんのDVDを借り、夜中自室で観て爆笑して父親に気が狂ったのかと部屋の戸を叩かれたこともあった。
それぐらい私は長い年月腹から笑ったこともなかったし、こんなに面白い人がこの世に居るということを知らなかった。
そして、さまぁ〜ずさんの番組で色んな芸人さんを知ってDVDを借りる幅も増えた。



私はお笑い芸人さんに、とても感謝している。
この時期精神科にも通い、抗うつ剤と睡眠薬を飲んでいても楽しいという心が持てなくてずっと心はどんよりしたまま、睡眠薬を飲んでもの眠れない日々で薄暗い部屋で手首を血塗れにしてタオルをダメにしてた日を、こんなにも鮮やかに彩ってくれる人が居るなんてと思った。

私の青春はお笑い芸人さんのDVDだ。
皆みたいに仲間とか彼氏とかそういうものじゃないけれど、私にとっては間違いなく光を差してくれのは芸人さんが画面を通して伝えてくれるお笑いだった。
あれだけお腹が痛くなるくらい笑って、涙を流しながら笑うことはこの先にないのかなと思うくらい眩しかった。


不思議なもので、DVDを見てるうちに通信制の高校生でも外の世界に出れるようになった。
なんなら他校の生徒と急に仲良くなってプリクラ撮るぐらいまでになった。
私がここまで行動的になったのは、お笑いの力もあるし、また傷ついても私にはお笑いがあるというお守り的な気持ちがあったのかもしれない。
そんなこんなで高校時代を切り抜け何とか今生きている。

今の私はお笑いが、大好きだ。
仕事に行きたくないときはさまぁ〜ずさんのYouTube観て行くくらい活力を貰っている。
そしてやっぱり芸人さんには尊敬しかない。
あの時、死んでしまいそうな私を引きずりあげてケツを叩いてくれる存在だったから。





私は密やかな夢がある。
さまぁ〜ずさんにファンレターを書きたいということだ。
書きたいという気持ちと、おこがましいという気持ちの狭間でいつも揺れてしまってかけていない。

いつか、お礼のファンレターを書けたら良いな。


おわり

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