ロマンスの夜～in 有明～公演編～

　しょっぱなから「ジョニーへの伝言」は、カァーｯﾔﾗﾚﾀｰ！！って感じで胸熱だったけど、正直私の中ではここがMaxだった。この曲はTwitterにも書いたけど、私にとって特別な曲だったので、今このタイミングで宮本氏から聞けた、というニュアンスが私にとっては非常に大事だった。
　これをオープニングに持ってきたのは良かった。コンサートの指針ともいえるものを示してくれていたように思う。

　個人的に正直に書いちゃうと、知らない曲もちょこちょこあり、やはり聞き込んでくるべきだったか？との思いが拭いされなかった。恐らく私は彼よりも若干下の世代なので、微妙に被っていないのだ。私が好きだったのは「化粧」「あばよ」「first love」「ﾌｫｰﾘﾝﾗﾌﾞ」「あなた」辺りだろうか。中森明菜は、宮本氏に合っていない気がした。　　　　

　そんな中、「翳りゆく部屋」と「冬の花」は圧巻だった。カバーよりも力強く、さらに年輪を感じるような厚みがあり、アリーナツアーへの期待が高まった。

　上記した、好きな曲たちは本当に耳元で囁かれているような輪郭のはっきりとした、かつ繊細でブルージーで掠れていて、兎に角艶っぽい。個人的にはこの手のしっとり聞かす系でまとめる方がコンサートの趣旨に合っている気がしたが。それは、宮本氏の意見だけじゃなく、周りの人間の意見も反映された結果なのかもしれないが。ある意味それも宮本浩次の可能性を広げる意味では良かったのかもな、なんて偉そうに！

　今回、「叫ばない宮本浩次」を見てほしいとのことだったが、叫んではないが、ケツをペンペンしているし、シャツをはだけるし、歌詞を忘れちゃう、通常の宮本氏で混乱した。それでも、歌を聞いて欲しいという宮本氏の想いを汲んだ、素晴らしいコンサートだったと思う。

　彼の歌はやっぱり本物だし、やっぱりトニモカクニモ声がいいのだな、と。私は煙草を吸っていた時期の宮本氏の掠れたざらざらした声が好きなのだけど、それを上回ってくるような艶っぽさと掠れ。またよく伸びる声。
　エレカシでのがなるような歌い方も非常に魅力的で好きなのだが、やはり彼のポテンシャルはすごい、と改めて思わされた。

　エレカシを楽しみにしています。