見出し画像

管囲と馬体重ごとのオープン馬率(牡牝分け後)

まず、前回記事ではオープン馬黄金ゾーンとして「補正後馬体重430~499kg、管囲19.5~21.4cm」を作成して紹介した。

これを作成してからも色々とデータを読んで、母数も増やしてリクエストのあった牡牝で分けた傾向を出した。

今回記事のデータセットと作業について

キャロットクラブ中央募集の2004~2018年産馬(3歳以下は除いた) 牡馬549頭・牝馬586頭について、募集時測尺の管囲・馬体重に独自の補正値をプラスした値を一定の範囲ごとにマトリックス図を作成、該当する馬の頭数を記入してある。
勝ち馬は収得賞金200万円以上、準オープン馬は1001万円以上、オープン馬は1601万円以上で判定。収得賞金の採取時期は2021年8月9日時点である。

牡馬編 - 管囲と補正後馬体重の相関

管囲_補正後体重相関_牡馬_01全馬

▲まずは牡馬全馬。そこそこキレイな正規分布になりそうだが、本題はそこではないので割愛。

管囲_補正後体重相関_牡馬_02勝ち馬

▲勝ち馬の頭数についてのマトリックス図(牡馬)
オレンジは全馬との出現割合の差分。管囲は20.5cm→が好成績、馬体重は440kg↑が好成績。

管囲_補正後体重相関_牡馬_04勝ち馬_spot

▲勝ち馬頭数を全馬の頭数で割ったパーセンテージ、つまり各セルごとの勝ち上がり率。1つ前の図と同様、管囲は20.5cm→が好成績だが、馬体重は意外と偏りが少ない。管囲のわりに馬体重が大きいとリスクなのでは?みたいな感覚があったが、この図を見る限りはどうやらそうでもなさそう。

管囲_補正後体重相関_牡馬_03OP馬

▲オープン馬の頭数についてのマトリックス図
オレンジは全馬との出現割合の差。ここでもやはりホットなのは管囲20.5cm→と、馬体重450kg↑。管囲20.0cm&馬体重440kg↑のところも頭数が多いが、慌てないで次の図を見ていただきたい。

管囲_補正後体重相関_牡馬_05OP馬_spot

▲オープン馬頭数を全馬の頭数で割ったパーセンテージ、つまり各セルのオープン馬率管囲20.0cmのゾーンは率としては成績が悪い。ほぉーんとにぃ~?(CV:田村ゆかり)と疑いたくなる数字だが、このゾーンが一番数が多いので一番信憑性が高い。19.5~20.4cmまでの合計と、20.5~21.4cmの合計で比べてもかなりの差があるので、管囲についてはもう20.5cm→を信頼して、オープン馬出現数も一番多い21.0~21.4cmを選ぶのが理想。
馬体重も450kg↑を選ぶ、で良いと思う。ギリギリ440~449kgのゾーンを選ぶのも有りだが、オープン馬率的には管囲19.5~20.4cm以外が奮わないのが気になる。

本稿としての牡馬推奨ゾーンは管囲20.5~21.4cm、補正後馬体重450~509kg、馬体重についてはそれより上でもスタッツでは問題ないが、サンプル数が少ないため根拠としては薄くなる。

牝馬編 - 管囲と補正後馬体重の相関

牡馬とは明確に傾向が違っているので、それを牡馬同様図を貼り付けつつ見ていく。

管囲_補正後体重相関_メス馬_01全馬

▲まずは牝馬全馬。牡馬同様にそこそこキレイな正規分布になりそうだが、本題はそこではないのでやはり割愛。

管囲_補正後体重相関_メス馬_02勝ち馬

▲勝ち馬の頭数についてのマトリックス図(牝馬)
オレンジは全馬との出現割合の差分。管囲は19.5cm→が好成績、馬体重は420kg↑が好成績。

管囲_補正後体重相関_メス馬_04勝ち馬_spot

▲勝ち馬頭数を全馬の頭数で割ったパーセンテージ、つまり各セルごとの勝ち上がり率(牝馬)管囲は太くなるほど→好成績で、馬体重は重くなるほど好成績で、牡馬とは傾向が違う。勝ち上がり率が安定する馬体重は420kg↑なので、それは目安にしたい。

管囲_補正後体重相関_メス馬_03準OP馬

▲準オープン馬の頭数についてのマトリックス図
牝馬はオープン馬に絞ると頭数が少なかったので、準オープンで調査。オレンジは全馬との出現割合の差。ここでホットなのは管囲19.5cm→と、馬体重420kg↑。

管囲_補正後体重相関_メス馬_05準OP馬_spot

▲準オープン以上馬頭数を全馬の頭数で割ったパーセンテージ、つまり各セルの準オープン以上馬率。牡馬同様、管囲で1番数が多いゾーン(牝馬の場合19.0~19.4cm)の率が隣より1ランク落ちている。で、その→からが好成績。勝ち馬頭数でも高止まりするのは19.5cm→なので、管囲の推奨値もそれを採用したい。
馬体重は419kg以下でも準オープン馬結構出てるな……11頭もいる……の答え、本noteの読者であればだいたい想像つくかと思うので、ここだけ個別馬名を出すのはどうかと思いつつも「今後に向けての指針」を示す上で明かしておこう。11頭のうち5頭がディープインパクト産駒。ローズノーブル(385kg)、マリアライト(415kg)、エリティエール(408kg)、フィニフティ(398kg)、ライティア(410kg)、馬体重はいずれも補正後のもの。軽くても走るディープインパクト牝馬はもう募集されないので、本稿としての馬体重の推奨値は420kg↑としたい。上限については、サンプル数が少ないものの510kg↑は成績が悪いので推奨範囲には含めないこととしたい。

本稿としての牡馬・牝馬それぞれの推奨値

牡馬推奨ゾーン:管囲20.5~21.4cm、補正後馬体重450~509kg
牝馬推奨ゾーン:管囲19.5cm~、補正後馬体重420~509kg

以上、これでキャロットの募集シーズンを迎えられる。(本稿執筆2021年8月15日終了) 測尺が出たら本稿準拠の推奨馬リストを出す予定なので、測尺マイニングマニアの皆さんはご期待ください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?