煙草

雨の日、夜のベランダで私は火をつける。

揺れる煙を辿れば真っ暗な景色があった。

何も見えない暗闇が広がる。

月明かりですら私にとっては眩しい人生。

私はこの小さな煙草の灯りが丁度良い。

時間がたてば消えるこの灯りは私そのものなのだから。

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