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花の香り

この4月から在宅ワーカーになって。

古い家で快適に過ごすべく、今も絶賛断捨離中なのだけれど、やってよかったなあと思うことの一つが、「花を愛でること」。

猫がいるので、植物を置くときは気をつけないとな……と思いつつ(百合の花粉など、猫に毒性のあるものがあるので)、猫友の多くが「蘭」系を育てていることが頭のどこかにあって。

「蘭には猫たち、いたずらしないのよー」「あの多肉な葉に『かなわねーなー』と思うのか、『これは食べ物じゃない』と本能的に思うのか……」

よくホームセンターでディスカウントして投げ売りされている花のない蘭を救済するという友人を真似て、ふと思い立って3鉢買ってみた。(もっとも、どれも花もつぼみもついていたのだけれど)

胡蝶蘭系2鉢。カトレア系1鉢。

なるほど、猫たちは蘭の葉っぱをかじったりしない。胡蝶蘭の花に見向きもしない。蘭に見惚れるのは、人間だけ。

猫友の友人が訪ねてきて、できれば鉢は小さめ(3号)の素焼きのものがいいこと、胡蝶蘭には水をあげすぎないことなど教えてくれた。家の物置にある鉢は素焼きではなく、駄温鉢ということを、初めて知った……!

さっそく、買ってくる!と息巻くと、「わー! 植え替えは花が終わったら。変に触ると花が落ちる」と。「植え替えするときは水苔も買って、古い水苔からかえてください」

知らないことが多すぎる……。

白いカトレアが咲いてほどなくして。どこからともなく、とても上品な匂いがするなあと思っていたら。

匂いを醸し出しているのは、カトレアそのものであることに気づいた今朝。(遅い。鈍すぎるよ、私……)

人工的な香りではなく。

花から、匂い立つように香りがあたりを満たす。

とてもいい香り。ささやかな幸福を一つ、味わった今日。

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