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【試写レポ】『スモール・アックス』一第1話最速無料試写会【17_2022】

ごきげんよう。雨宮はなです。
この試写会は抽選枠だけでなく、無料招待が多く用意されていた珍しい試写会でした。なので抽選結果を待たず、すぐに鑑賞が決定しスケジュールを確定させることができました。ありがたかった!

今回は作品と試写会の様子について語ってまいります。
※ここから先はネタバレを含みますので、ご了承いただける方のみ読み進めてください。

ドラマシリーズの第一話はもはや映画作品!

このドラマは5話編成のシリーズ作品で、それぞれのエピソードは連続していないものの世界線を同じくしてつくられています。そのため、どのエピソードから観ても、どれかだけ単品で観ても問題なく楽しめます。その中から今回は一番メッセージ性の強い(のだろうと思われる)第一話がスクリーン試写に選ばれました。

他の4話が1時間そこそこなのに対し、第一話は2時間もある大作です。長編ドラマという位置づけなのでしょうが、尺の長さや力の入り具合からするともはや映画作品でした。

情報量パンパンで129分がずいぶんと長く感じられました。

初めて知るイギリスでの黒人差別

私たちがコンテンツで振れやすいのはどうしてもアメリカにおける黒人差別だと思います。ですがこの作品の舞台はイギリス:ノッティングヒル、そこに住まうアフロ・カリビアンと呼ばれる住人達の歴史の物語でした。

アメリカに比べると歴史は浅いものの、差別があったことやその理不尽さはどこも変わらないのだなということがわかります。エンタメ要素はほぼなく、歴史ドラマなので胸糞悪さが非常に強く出ていました。なにが英国紳士なものかというレベルです。

戦争や差別の物語を観るといつも気になるのが、「なんでそれがまかり通ってるんだ?」という理不尽というか…意識・価値観です。どうしてもその地域の文化や風習によってなんとなく出来上がってしまうものだから、真っ当な根拠を述べられる人が出てこない。排除しようとする相手に対して「野蛮だ」というけれど、盛大なブーメランになっているのがなんとも皮肉です。

現在のための保身 VS 未来のための戦い

作品中、主人公が「俺はここで店をやりたいだけだ。”警察の手入れが入った店”なんてレッテルを貼られてたまるか。(だから協力しない)」と意思表示をするシーンがあり、一方で改革派の女性が「私は自分がどうにかなれば良いんじゃない。将来の子どもやその先の世代のために訴えているんだ!」と声を荒げるシーンがあります。それが全てな気がしました。

この作品で興味を惹かれた点はここでした。おおよその作品において、何かを訴える場合はその点を細かく描写することに注力しがちです。事実を細かく再現し、悲惨さを演出し、その時の人の感情をゴリゴリに見せつける。そんな従来の作品との大きな違いは「なぜ、訴えているのか」を明確にしていることにあると思いました。

試写会の様子

満員御礼ではなかったようです。あまり宣伝もしていなかったみたいだし、それにしては結構な人数が集まったのではないでしょうか。映像作品よりも、音楽的なファンの人が結構いたみたいです。

客層は非常に悪く、上映前からずーっとぺちゃくちゃ聞こえましたし、「飲食はなるべく短時間で済ませて」とありましたが普段の映画上映と同じように飲食されていた印象でした。また、トークイベント中はスマートフォンを操作する人が多く目立ち、「だったら帰ってほしい」というのが正直なところでした。

トークイベントでは登壇者が「話したいことがたくさんあるんですよ!」と仰る通り、なんだか色々お話されてました。オンライン配信を思わせる、良くも悪くも”アットホーム”な雰囲気の30分でした。

さいごに

ひたすら音楽が良いエピソードがあると聞き、ちょっと気になっているもののスターチャンネルのみの配信ということでちょっと二の足を踏んでいる状態です。無料キャンペーンなんかを上手く組み合わせて観られないか検討中です。

カリビアン音楽と映像の迫力で歴史にひたる、『スモール・アックス』は、4月16日以降、順次配信!

放送スケジュール
https://www.star-ch.jp/drama/smallaxe/sid=1/p=s/

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