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【試写】『ライフ・ウィズ・ミュージック』試写会レポ【05_2022】

ごきげんよう。雨宮はなです。
Billboard JAPANさんの抽選に当選し、参加させていただきました!三週間前には当選通知が来ていたため、早く二月にならないかと心待ちにしていました。映画館やホールの貸し切りではなく、試写室という場所に初めて行ったのでそれも良い刺激でした。

今回は映画作品に関する印象、上映後イベント、試写会の様子についてお話します!
※今回は公開前ということを踏まえ、ネタバレのないよう頑張って作品について紹介します。

”ミュージック”は「音楽」と「人」の形をした「友」である

珍しく邦題がとんちんかんでない作品です。現代は『Music』単体なのですが、「ライフ・ウィズ」がついてもたしかに問題なし。Siaが監督していて本人が「音楽と友に救われた」と公言していることや印象的な音楽での表現シーンが続くこともあって、「音楽と共に生きる」という印象付けが強い感じがしました。

ただ、個人としては「音楽と友と生きる」という印象だったと、あえて主張します。この作品における「ミュージック」って中学生英語的に「音楽」を指すよりも、どちらかというと「ミュージック(主人公の妹)」を指すのではないかと思えるからです。ミュージックは妹だし保護対象ではあるけれど、ズー(主人公)の良き友といえるのではないでしょうか。
「ミュージック(原題:Music)」のことを描いた、「ミュージックとの生活(邦題:ライフ・ウィズ・ミュージック)」のことを描いた作品。それが今作なのだというのが感想です。

そんな「ミュージック」は「音楽」であり「人」であり、それらの形をした「友」なのです。

ミュージカルではない、新しい「ミュージック・ムービー」!

いやあ、公式さん、よく言ってくれました!!そう、これはミュージカル作品じゃありません!!
音楽的演出が入ってるとなんでもかんでもすーぐ「ミュージカル」っていう人が大半ですからね。違うぞって線引きを公式がしてくれてるのはとてもありがたいし、心強い。

ミュージカル作品じゃないんです、でも「ミュージック・ムービー」です。まちがいなく。その後のトークイベントで内山監督も仰っていましたが、ミュージカル作品とは音楽シーンの使い方が違います。だからといって、某アニメ作品のようにMVをつないだりMVを見せるために物語でつないだ作品とも違います(これは私の意見)。
あくまで「ミュージックが知覚した世界を可視化したらこんな映像になるだろう」というもので、場面転換を遮りもしないし時間軸を止めたりさかのぼらせたりもしない。そんな、新しい音楽の使い方をした作品です。

何がすごいって、そこにかける手間暇とお金です。めっちゃお金や時間がかかってるんだろうな…という衣装やヘアメイクのセットが秒で終わります。再度出てくることはありません。もったいない精神なんてありません。だって、その映像は「そのときにミュージックが知覚した世界」だから。いつまでも同じに残らない、繰り返しずっと使い続けられるものではない、という特徴を表した演出でもあるのだと思います。

内山拓也監督によるトークイベント

用意された質問が作品に絡めた監督に関するもの、が多かったのであまり監督から見た作品に対する見解を多くは伺えませんでしたが…。それでも、監督業をされている方ならではの着眼点やことばは聞いていて面白かったです。

ミュージカル作品とは音楽シーンの使い方が違う。場面転換を遮りもしないし時間軸を止めたりさかのぼらせたりもしない。

これは監督がお話してくださったので、その言葉を借りる形で自分でも言葉にできるようになりました。ありがたき。

ケイト・ハドソンについて、「いい意味でちゃんとだらしなかった。ちゃんと年をとっていた」というのにも共感できました。

試写会に関する所感

映画館やホールを会場としていないせいか、「映画好きが真剣に映画を試写しにきた」雰囲気がすごかったです。エンディングで立ち上がるような人もいなかったみたいだし、マナーの良い人たちに囲まれて落ち着いて鑑賞を終えられて幸せでした。

グーグルマップでは会場の入り口にすんなりたどり着けず、声をかけ合いながら連れだって入口を探したのも良い思い出です。が、運営としてはもっとわかりやすく案内を用意してほしいなと思いました(駅からの道のりを案内したページをつくる、動画にするなど)。

おわりに

何度でも主張しますが、これはミュージカル作品ではありません!音楽ベースの演出・演技シーン=ミュージカルシーンではないのです。この作品はそれを伝えるのに最も適していると考えられます。公式が「ミュージカルではない~」と謳っているのもその理由のひとつ。
ミュージカルじゃないミュージック・ムービーってどんなの?と思った方はぜひご鑑賞ください。

そんな『ライフ・ウィズ・ミュージック』は今月末の金曜日(2月25日)より公開!

最後まで読んでくれてありがとうございます。
ではまた次の記事で。ごきげんよう。

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