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【午前十時の映画祭11】映画『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』を観てきた【27分の20】

ごきげんよう。雨宮はなです。
まさかこの作品をスクリーンで観られる日がくるとは!そして、上映できるとは!!そんな驚きの作品がこちら、『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』です。ディズニー扱いになってしまったので、スクリーンにはなかなか難しい気がしますが、きっと企画の中の人ががんばってくれたのでしょう。ありがたいことです、

※ここから先はネタバレを含みますので、ご了承いただける方のみ読み進めてください。

普遍的なテーマ

この作品が優れたストップモーション・アニメーションだとか、優れたミュージカル作品だとかいうのは今回はおいておいて。子供のころから観るたびに思うのは、「人間もおばけも悩みは似たり寄ったりなんだなあ」とういうことです。それは、人間が考えたおばけたちだから当然のことかもしれませんし、おばけたちの見た目や世界を借りてティム・バートンが人間たちに「自分たちのことだ」と伝えたかったのかもしれません。

向上心をもつことは決して悪いことではないこと。
日常と周囲があるのは幸せなことだが、裏帰すと”退屈”となりかねないこと。
ひと様の領域に踏み込むべきではないこと。
愛情の示し方はひとそれぞれ、受け取る側にも権利はあること。

そんな当たり前のことが、ファンタジックにミュージカル調に描かれています。

吹替も当たりの作品

スクリーン上映は言語音声、日本語字幕によるものでした。本来の言語・音声で素晴らしい作品、それもミュージカルとなると不安なのは吹替版です。声とキャラクターがあっていなかったり、和訳がダサかったり、下手くそな人がキャスティングされていて雰囲気がぶち壊しだったり。
何より残念なのは「現役の劇団四季キャストを吹替キャストにあてる」ことです。劇団四季が嫌いなわけではありませんが、独特なメソッドを使った発声のため非常に不自然に聞こえてしまい、あまり劇団四季の舞台以外でききたいものではないのが個人の意見です…。

この物語の主人公のジャックを演じる元劇団四季所属の市村正親さんをはじめ、元四季キャストを含むミュージカル作品やアテレコ経験のある役者さんによる布陣が組まれていて、この吹替キャストをキャスティングした担当者さんの仕事を称えるには、感謝を示すには金一封では足りないほどです。

キャラクターの雰囲気を崩さず、言語音声から遠くもなく日本人に聞き馴染みの良い声の人が選ばれていて、演技も歌唱もレベルが高い。特徴的な声のまま歌の演技ができる役者さんたちなので安心して観ていられる。

「おすすめの映画作品は?」と言われて困ることが多いですが、この作品は比較的多くの人に薦めやすい作品なのではないかと気づきました!

さいごに

やっぱりスクリーンで観ると”画面が大きくて迫力がある”というだけでなく”音声による臨場感や没頭館”で迫力を感じます。もう上映期間は終了してしまっていますが、この作品だけでなく音を大切にして観たい作品がある場合はとくに映画館での鑑賞をおすすめします。

最後まで読んでくれてありがとうございます。
ではまた次の記事で。ごきげんよう。

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