意思が弱すぎる


家を買ってみたい女性たちの集まりに出てみた。
ちなみに私は具体的に欲しいとは考えておらず、皆が買う家というものを私も考えてみむとてすなり、というノリだった。
集まった皆様は、家を買ってみたい! と思うくらいなので、きちんとなさっていた。そもそも20代でお子さんがいらしたり、結婚したりしている時点で、将来設計がきちんとしていることの証左である。
(別に30代以上でご結婚やご出産をされている人が、将来設計がないと言いたいわけではない。ただ、自分が20代の時、どこまで真面目に将来考えてました? と聞かれると、ちょっとウッとなりません? 私は飲み呆けていた)

さて肝心な家についてだが「ローンや諸経費については、エクセルに落とし込むことで不安を解消」という体験談を伺った時点で、全てのやる気が吹き飛んでいた。
そして、リノベの話で「色々と選べるんですよ! カーテンレールとか! もちろんデザイナーさんにお任せもできますけど!」という話を聞いた時点で、家欲しいかもという気持ちは霧消していた。

つまり私の中で、家を持つメリットよりも、家を持つ際の面倒くささがはるかに勝ってしまったのである。
ちなみに「家をローンで買って、手元の現金で投資をしてお金を増やそう」という観点があることは分かっている。
分かっているが、ローンの計算をして、色々な手続きをして、自分の好きなようにインテリアを考えて……ということを考えただけでもう疲れる人間が、手元の現金を運用した利益欲しさに家を買えるか? という話なのである。

そんなんノーに決まっている。

家を買う時はきっと「こういう人生を送りたい」というある程度強い目標とパッションが必要であり、いずれも切らしている私にとっては、ちょっと荷が大きすぎる買い物のようだ。
あとよく言われる「一生住む家を探すわけではない、いつか手放すことも考えて良い」というのも「一生住まないなら適当に考えよう」と思ってしまう。隙あらばさぼることを考えている。どうしようもない。

私の知っている夫婦は、結構都内に家を買っている率が高くて、皆、まともだなあ……としみじみ思っている。そのまともさに助けられてどうにか生きている。




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