第百二十八夜　『バレンタインデー』

「ご報告があります。」

朝一の連絡は今抱えているトラブルの凶報かと思い、身構える。

「今朝、S子さんと役所に婚姻届を提出に行き、正式に入籍いたしました。」

吉報である。

「紆余曲折をしながら、歩んできた日々ではありましたが、こうして毎日一歩一歩前に進んでいけるのは、皆様のご支援のおかげだと感謝しています。これからはS子さんと共にこの先の人生を歩んでいき、幸せな家庭を築いていきます。」

その日は2人の時間になるだろうし、手短に済ませようと短文で返事をする。

「おめでとうございます。プライベートでもぜひお祝いさせてください。」

会社の一員の家族が増える。喜ばしいことである。同時に私はより一層頑張らねばなと思うのであった。

物語の続きはまた次の夜に…良い夢を。