イラスト研究#01
研究のキッカケは「初挑戦」が増えたこと
自分のための「イラスト研究」をはじめた。頭の中を整理するため、自分用のログとして残していく。近頃、仕事で「初挑戦」が増えてきた。新しいことにチャレンジする中で、今までと同じ方法論でいいのか?という疑問が沸いてきた。そこで改めて「自分の絵をさらに進化させたい!」と思うようになった。仕事の条件は毎回異なる。デジタル/紙/プロダクトといった媒体の違い、イメージを表現する広告案件、物語や感情を伝える絵本など。案件ごとに異なる目的やテーマに、イラストをフィットさせて効果を最大化させたいと考えるようになった。
自分のイラストの個性を考えてみた
研究の一歩目。まずは自分の絵の個性を考えてみよう。客観的にみた自分の絵の特徴、個性は絶対に残すべきと思ったからだ。これがいわゆる作家性と言えるものだろう。とりあえず他人から褒めてもらった言葉を並べてみた。
かわいい(中性的)
ポップ
世界観/没入感
光が素敵
色が綺麗
ノスタルジック/センチメンタル
やわらかい/やさしい
みんなから見た自分のイメージは大切にしたい。こういった個性は作家の武器になる。イメージを守りつつ、新たな進化を目指そう。
自分の「好き」を可視化してみた
次は自分がどんなものが好きで、どこに魅力を感じているのかを可視化してみることにした。1番手っ取り早い方法は、好きな作品や作家を見つけて「要素」を洗い出すことだ。そうすれば研究対象が具体的になる。
・アナログ感(ほどよいランダム感)
・質感/ほどよい情報量/画面の賑やかさ
・形のデフォルメ感/非写実的なデフォルメ感
・ライティング(空間の広がり、明度の情報量)
・対比の利用(光と影、モチーフ、色、意味)
・自然に近い心地よさ
・デザイン的な心地よさ
・大胆な構図
・暗すぎない色使い
・動きすぎない人形のようなキャラクター
・記号的/解釈に想像の余地がある
・アンニュイであり、コミカルであり、やりすぎじゃない感じのキャラクターデザイン
アナログ感
この中から、研究したいと思ったのは「アナログ感」と「ライティング」。「アナログ感」はブラシとテクスチャに依存するので、まずは新しいカスタムブラシを探そう。そして新しいテクスチャを混ぜることでイラストの仕上がりを大きく変化させることを最初の目標にしよう。
ライティング
ここ数年、ずっと頭を悩ませているのが、光と影と色、つまり「ライティング」である。イラストの完成度を一気に良くする方法の1つとして、光と影による絵作りがある。しかしあえて、光と影に頼らずに魅力を出せないかとずっと考えている。
強い光はコントラストを高め、弱い光はコントラストを下げる。「主線なしイラスト」では線を使わずに、面だけで画面を構成しなくてはいけないため、画面に描き込む要素が多くなると、どうしても光と影に頼る必要が出てきてしまう。主線を使えば、そもそも線による描写で画面構成をコントロールできるが、主線なしではそうはいかない。新しいブラシに慣れたら、同じ絵を違うアプローチで描いてみようと思う。
さいごに
ひとまずやることは2つ。新しいブラシとテクスチャを探ってみること。そしてそのブラシで1枚の同じ絵を複数のアプローチで塗ってみたいと思う。以上。
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