コカ・コーラ(KO)最新決算と成長戦略 - 強力なマーケティングと収益管理で未来を見据える!【4-6月/Q2,第2四半期-2024年】
7月23日、ザ コカ・コーラ カンパニー(The Coca-Cola Company)は、2024年度第2四半期の業績を発表。マーケティングの強化と収益成長管理(RGM)能力の向上が注目されます。このnoteでは、最新決算データとパリ2024オリンピックでの同社の取り組みを解説します。
まずは、配当の確認から
62年連続増配
コカ・コーラは安定的な財務基盤と株主還元のへの姿勢で知られており、62年連続という、米国でもトップクラスの増配を維持している企業です。
配当利回りの目安
直近配当実績:0.485ドル(6月)
年間配当金:0.485×4=1.94ドル
株価:67.05ドル
配当利回り目安:1.94÷67.05×100=2.90%
*手数料、税金等は考慮に入れていません。配当利回りは購入時の株価によって変わります。
コカ・コーラの第2四半期業績はどうだった?
決算ダイジェスト
売上高:123.6億ドル(前年同期比+3.3%)
地域,部門別内訳
-Europe, Middle East & Africa-23.4億ドル
-Latin America-16.5億ドル
-North America-48ドル
-Asia Pacific-15億ドル
-Global Ventures-7.7億ドル
-Bottling Investments-15.4億ドル
-Corporate-0.3億ドル営業利益:26.3億ドル(同+9.6%)
当期利益:24.1億ドル(同▼5.3%)
調整後EPS:0.84ドル(同+7.3%)
キャッシュフロー:営業活動によるキャッシュ・フローは41億ドルで前年比5億1,600万ドル減少、フリーキャッシュフロー(非GAAP基準)は33億ドルで前年比6億9,300万ドル減少。
ハイライト
Q2オーガニック売上高は前年同期比で15%増加し、市場予想の9%を上回る。
<オーガニック売上高は、為替変動や買収・売却の影響を除外した売上高を指し、企業の実質的な成長を測るために投資家や株主に示されます。>値上げにより平均価格が9%上昇し、原液出荷量は6%増、販売量(ユニットケース)は2%増加。
同社の清涼飲料市場シェアは引き続き拡大。
アジア太平洋とラテンアメリカでの販売増加により、炭酸飲料は全体で3%増加。コカ・コーラブランドは2%増加。
コカ・コーラ・ゼロ・シュガーは全地域で販売が6%増加。
ジュース・乳飲料・植物由来飲料は2%増、スポーツドリンクは3%増、茶飲料は1%増加。
ウォーターは1%減少、コーヒーは4%減少した。
地域別では、ラテンアメリカは5%増、アジア太平洋は3%増、欧州・中東・アフリカは横ばい、北米は1%減少。
北米では消費者センチメントが堅調だが、低所得者層中心に外食需要が軟化。
調整後営業利益は7%増の40.4億ドル、予想は38.6億ドル。営業利益率は1.2ポイント改善し32.8%に。
24/12通期計画では、オーガニック売上高が前年比9-10%増、調整後EPSは5-6%増に引き上げられています。
コカ・コーラのマーケティング戦略は?
コカ・コーラは、変革したマーケティング手法を駆使して消費者とのつながりを強化しています。「Celebrate Everyday Greatness」キャンペーンでは、オリンピック・ムーブメントと連携し、世界中のファンと結びついています。特にフランスでは、オリンピックの聖火リレーをデジタルとライブの体験を通じて祝うことで、消費者にパーソナライズされたアバターを提供し、音楽イベントや飲料サンプルの配布を行っています。
さらに、特別デザインの「ハグ缶」を発表し、ソーシャルメディアを通じて消費者同士をつなぐ仕組みを導入。Poweradeブランドも「Pause is PowerTM」キャンペーンを通じて心身の健康をサポートするグローバル統合キャンペーンを展開し、新フレーバー「Powerade Gold」を市場投入しました。
HUG缶
収益成長管理(RGM)能力の向上による価値の提供とは?
コカ・コーラは、収益成長管理(RGM)能力を活用して顧客と消費者に価値を提供しています。プライスパックアーキテクチャー(マーケティングおよび価格戦略による製品のパッケージサイズと価格設定)の最適化を通じて、手頃な価格の商品を提供し、小売売上高の増加を図っています。
例えば、インドでは超軽量で手頃な価格のボトルを導入し、飲料をより遠くまで届けることが可能となり、今年上半期には4億件以上の取引を達成しました。ラテンアメリカでも、AIを活用して市場の変化に迅速に対応し、価格決定の最適化を行っています。
コカ・コーラの未来展望は?
まとめ
コカ・コーラは、2024年第2四半期の堅調な業績を背景に、強力なマーケティング戦略と収益成長管理(RGM)能力の向上を通じて、消費者とのつながりを深めています。これにより、同社は長期的な成長を見据えており、引き続き市場での競争力を強化していくことが期待されています。
今回のコカ・コーラ決算をQ&Aでおさらい・・
よくある質問(Q&A)
Q: コカ・コーラの第2四半期決算の主な成果は何ですか?
A: 純売上高は124億ドルで3%増加し、比較可能営業利益率は32.8%に達しました。また、NARTD全体のバリューシェアを獲得し、市場での競争力を示しています。
Q: コカ・コーラのマーケティング戦略の特徴は何ですか?
A: 変革したマーケティング手法を用いて消費者とのつながりを強化しており、特にオリンピック関連のキャンペーンで消費者体験を充実させています。
Q: 収益成長管理(RGM)能力とは何ですか?
A: RGMは、顧客と消費者に価値を提供するための収益成長管理能力であり、価格戦略の最適化やパッケージの革新を通じて、小売売上高を増加させる手法です。
Q: コカ・コーラの未来展望について教えてください。
A: CEOのジェームス・クインシー氏は、堅調な第2四半期決算を背景に、全天候型戦略の効果を強調し、2024年ガイダンスの引き上げと長期目標の達成に自信を示しています。
Q: コカ・コーラの最新のキャッシュフロー状況はどうですか?
A: 営業活動によるキャッシュ・フローは41億ドルで前年比5億1,600万ドル減少しましたが、フリーキャッシュフローは33億ドルでした。
1-3月の決算と創業秘話。さらに、バフェットがなぜ、コーラを愛するかまで↓
*ご注意-このnoteは企業IRや直近のニュース等を参考に、一般的な情報提供を目的として書いています。投資家に対する投資アドバイスではありません。投資における最終意思決定は、ご自身の判断でお願いいたします。またデータ等の数字は、細心の注意を持って記載していますが当noteに載せている情報に基づく行動で損失が発生した場合においても、一切の責任を負いかねますので、ご了承ください。
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