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怒りのホットケーキ

遮光してないカーテンのせいで部屋が薄ぼんやりと青く染まったくらいで自然と目が覚めるようになった。特別早く起きているわけじゃなく目覚ましの五分くらい前に起きる。目覚ましに頼らず意識が覚醒するといの一番に寝坊を心配してしまう。今のところ平気。
目が覚めようがぼんやりと天井を眺めるだけの30分がある。それを加味して目覚ましを設定しているくらい、最近はそれがないとだめ。本当に仕事に行きたくないのだ。

働き始めてから早くも四ヶ月が経過し五ヶ月目に突入している。はやすぎへん?それだけ働いていればある程度仕事にも慣れ、任せてもらうことも増えた。真面目な性格のせいで言われたことをはいはい素直にやっていたら評価してもらうようになってしまい困っている。
私は、所属は営業の会社でクライアント先である今の職場に派遣されて働いているシステム。次の契約更新のタイミングでさっさと異動したい。が、今の職場でよくしてもらっており、かなり良い評価をいただいてしまっている。さっさと辞める予定だったから「あいつ対して仕事できるようにならんままおらんくなったなあ」くらいのノリで接してもらうのが本望だったのに、ある程度の仕事はできるしなんならクライアント先の新卒社員(同時期入社)の子よりも期待され任されている。
嫌すぎる。
褒めないでくれ、さらにレベルの高いことをさせようとしないでくれ、ってず〜〜っと思ってる。つらすぎ。(あと立ち仕事がシンプルしんどい。体力)

目覚めた瞬間から憂鬱だし毎朝休みじゃないことに絶望しているし家を出た瞬間から帰ることを考えているし出勤直前は上の空で帰りたい帰りたいと繰り返している。この生活が続くのが耐えられないけど貯金もたいした経歴も資格も持ち合わせていない私は今この地獄を享受するしかない。それでもまだ直接人の役に立つ仕事ではあるのである程度のやりがいや達成感なんかはあったりするだけマシかもしれない。事務とか単純作業だったら死んでいたかも。今だって死んでいるも同然だが。

泣きながらホットケーキを作った。最近恐ろしいほど涙腺が枯れて涙が出ないのだが毎日泣いている。涙を流すほどの体力がないだけでずっとずるずる泣いている。ほんまに助けてくれ。
ホットケーキは電気圧力鍋に入れて30分でできる。デカくて半円のホットケーキ。こんなすごい機械を作ったティファールの人も美味い粉を作った森永の人も死にかけながら、毎日泣きながら働いていたんだろうか。私よりも酷だろうね、そうだよね。誰かの血涙をすすって生きている。他人が死に物狂いで得た功績を平然と享受している。それはすなわち私の地獄は誰かの幸福になり得ている。ということでいいのだろうか。自惚れたい。

マッチングアプリを入れた。といいつつ私の性嗜好はバイ(たぶん)のノンセクなのでいわゆる大手のヘテロ向けのものではないやつにした。普通に近場に友人や知り合いがいなさすぎて寂しくて始めただけなので友達ができれば御の字なのだが、マッチングアプリでよくもまあマッチングできるものだと思うよ。世界の人間は行動力と積極性に溢れていてすごい。どうせ私は根暗で卑屈である。解散。

くっそでかい

ホットケーキにありえんくらいのハチミツをかけて貪った。四枚分の粉で作ったホットケーキはお腹はいっぱいになれど求めていた充足感は得られなかった。意味がわからん。お前に何が足りないというんや。私は何を得たら幸福状態になれるのか。
椅子に座ってから食べ終えるまでたったの22分。洗い物はまだしていない。

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