【日記】20240216策伝大賞予選

毎年岐阜県で行われている、学生落語の全国大会がある。策伝大賞といって、すでに21回を数えている伝統ある大会だ。落語の祖として名前のあがる安楽庵策伝(あんらくあんさくでん)和尚のゆかりの地が岐阜なのである。

遠い昔に出場していた。あの決勝の舞台にあがること、優勝することが目標だった。決勝には2度進出できたのだけれど、結果は審査員特別賞が1度きり。優勝には手が届かなかった。なんにせよ、今考えると青春だったのだろう。

当時の大会に出ていた仲間が、今回はプロの落語家としてレポーターを務めている。感慨深いものだ。

思えば、この大会がなければ交友関係ふくめ今の人生にはなってなかろうし、落語時代小説なんて書いていないだろうなと思うとふしぎなきもち。

今日は、策伝大賞で知り合ったひとの命日だ。

葬儀の際に、岐阜県の大会担当者さんにご連絡をしたのを覚えている。快く弔電を出してくださったご姿勢は、さすが「学生落語」に寄り添って長いこと大会運営をされている自治体だなと、感激した。

本当に急に、思わぬ病が思わぬ経過を辿って亡くなってしまった人だった。面白い人だったことしか覚えていないくらいの距離感だけれど。今年の策伝大賞では彼が優勝したのと同じネタで、彼と同じ大学の後輩が決勝に進出したらしい。若者の活躍に妙な期待と色付けをのはみっともないことではあるけれど、非常に心にくるものがある。

明日は皆さん、よい高座になりますように。