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ラスベガス必勝法

 ポーカーの記事ではないのでポーカーにしか興味がない人は読まなくても結構です。

 Twitterを監視しているとWSOPに合わせてラスベガスに行ってる人のなんと多いこと。娘が産まれたばかりで流石に人として、夫として、親として行くわけにはいかない私にとっては羨ましい限りである。娘は可愛いし育児は全く苦じゃないが。

 さて皆さんが遥々やってきた夢のラスベガス。WSOPで一旗揚げてあわよくばブレスレット獲得なんて夢を見てトナメに奔走している日本人ポーカープレイヤーが沢山いることだろう。
 または一般的には同ステークスのプレイヤーレベルが落ちると言われるこの期間だからこそ、トナメには出場せずにストイックにキャッシュゲームで稼ぎに来たプレイヤーもいるだろう。

 甘い。甘いすぎる。
 トナメならオンライン。ライブキャッシュなら韓国やマカオ(今はコロナで閉鎖されているが)で十分じゃないか。わざわざ13時間も飛行機に乗ってクソ高いリゾートフィーを払って何をしに来たんだと言いたい。

 全ポーカープレイヤーにハッキリと宣言する。ラスベガスに来てするべきことは「スロットマシン」一択である。
 ショーやライブコンサートを観たり、ヘリで夜景を観たり、電波も届かない荒野を片道8時間かけてグランドキャニオンやアンテロープキャニオンを観光することはまぁ百歩譲って良しとしよう。
 しかし私からしたらラスベガスに来てスロットマシンをプレイせずに帰るなんてことは言語道断。あってはならないことだ。

 スロットは日本でもできるし、そもそも勝てないという声が聞こえてきそうなので説明しよう。

 まずカジノにあるスロットマシンと日本のパチスロは全く別物である。説明は面倒なのでしないが、野球とクリケットくらい違うと思ってもらっていい。

 次に他の国のカジノにあるスロットマシンとの違いだ。ラスベガスにあるスロットは他の国のカジノにあるスロットとはレベルが違う。
 私が行ったことのあるカジノはラスベガスの他に韓国、マカオ、シンガポールのみだが、正直他はどの国もさほど変わらない。大袈裟じゃなく「多福多財」とそのパチモンしか置いてない。

 一方ラスベガスにあるスロットマシンは非常にバラエティに富んでおり、映画やアーティスト等のいわゆる版権物が山のように置いてある。
 映画であれば「ジュラシックパーク」「TED」「チャーリーとチョコレート工場」。アーティストは「マイケルジャクソン」「ブリトニースピアーズ」「マリリンモンロー」といった風にだ。
 洋画や洋楽に造詣が深い人にとっては夢のような空間だろう。

 また、スロットマシンの完成度そのものも段違いだ。
 スロットと言えば自分の背丈かそれ以下の大きさを思い浮かべるかもしれないが、これはもう見た方が早い。




 間違えた


 多くの版権物マシンはこのように反り返った形状をしており、高さは3メートル近くある。ボーナスゲームに当せんすると上部で美麗液晶による演出が行われたり、リールが上に伸びていったりする。まさにエンターテイメント。

 

 カップルシートのように2席1セットのスロットマシンも多いのでカップルや夫婦にもオススメだ。

 次に遊び方だが、金を入れてスタートボタンを押すだけだ。日本のパチスロのように目押しや押し順といった小難しいものは一切ない。

 唯一選択できるのがベット額だが、こればかりはプレイヤーのバンクロールと相談していただくしかない。
 意外かもしれないが、最安のベット額は0.4ドル〜1ドルとかなりリーズナブル。日本の20スロの1回転60円と比較しても大差ない。リ○ロとかと違ってクソみたいな無抽選区間も無いので安心だ。
 ただ、資金に余裕がない人以外には1番右のベット額をオススメしたい。殆どのスロットにはジャックポットが備え付けられていて、最も大きなジャックポットは最大ベット額のみ対応してる場合が多いからだ。1回転4ドル以上とかなり高額だが、折角ラスベガスに来たからには一攫千金の夢を追ってもらいたい。

 慣れてくると、リールが止まる前に何かしらの演出が発生しないと大きな当たりは出ないことがわかってくるだろう。ハズレかカスみたいな当たりとわかりながら回転するリールを毎回眺めるのは非常に退屈である。
 そんな貴方にオススメなのはウェイトカットだ。スタートボタンを連打することで即座にリールを止めることができる。余計つまらないと思うかもしれないが、連打しても演出はカットされない。つまり、リールが即停止しなかった場合は何かしらの演出=そこそこの当たり以上が確定するのだ。
 未だかつて自分以外に連打してるプレイヤーを1人も見たことはないが。

 
 さてここまで長々と書いてきたが、まだ肝心な部分に触れていないと思った読者も多いことだろう。
 結局スロットマシンは勝てるのか。







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 勝てるわけないだろ。



 ボタンポチポチ連打してるだけで勝てたらMGMリゾーツなんてとっくに倒産してる。

 正直ここから先はあまり書きたくない。有料にしようか迷ったくらいだ。
 しかしラスベガスで羽ばたこうとしている未来ある若きポーカープレイヤーのために心を仏にして無料で書くことにした。




 

 私が提唱するラスベガス必勝法はずばり「ハーレーダビットソンのハイエナ」である。


 「MEGA」「MAXI」「MINI」はボーナス図柄+それぞれの図柄が揃ったら始まるフリーロールで、横の数字は与えられるフリーロールの回数である。
 例えば左の台で「ボーナス+MEGA」が揃うと15回のフリーロールが与えられ、獲得したスコア×3が配当となる。(「MAXI」は×2、「MINI」は×1)
 それぞれの図柄が単体で出現すると各フリーロール回数が1上乗せされ、ボーナスを獲得するとそのボーナスのフリーロール回数は初期値にリセットされる。盗忍!剛衛門の鬼賽をイメージしてもらえるとわかりやすい。

 このマシンは完全な吸い込み方式である上に、ボーナスが当たった際の期待値の差が可視化されているため、プレイヤーが任意に期待値の高い台を選ぶことができるのだ。

 こんな台が空き台で落ちてたらプレミアものだ。すぐにタバコを下皿に投げ入れてキープすべき。

 良台を押さえたらあとは資金との勝負だ。何度も言うがこの台はボーナスが当たるまでフリーロール回数がリセットされない。当たるまで打つしかない。
 さながらBIG連するまで辞められないニュー島唄。往年のスロッターなら誰しもが経験したことがあるだろう地獄。もし当たる前に資金が尽きてしまったら良台を超良台に育てた上で席を立つことになる。完全に養分。
 唯一の救い(?)はラスベガスのカジノが24時間営業であること。閉店して店員に止められることはあり得ないので安心して欲しい。


 ハーレーエナ専業に怒られたらこの記事は消すかもしれない。私自身が消されるかもしれない。それだけのリスクを承知で書いていることをご理解願いたい。

 新婚旅行で行ったベガスでこのカラクリに気づいてしまった私は、十分な資金がないにもかかわらずハーレーに手を出してしまい、残り滞在日数4日を残して手持ちを全て使い切った。帰国まではカジノ内の無料ドリンクと1ドルのカップラーメンで飢えを凌いだ。
 それは財宝の在処を知りながら取りに行けないガイモンの気持ちと酷似していたと思う。読者の皆さんにはそんな思いをして欲しくない。十分な資金を用意して挑んで欲しい。

 この記事が世に出てしまったからには、ストリップ中のカジノからハーレーが姿を消すまでそう遠くはないだろう。最後のチャンスと言ってもいい。
 今回ラスベガスに行けなかった私は、ハーレーにリベンジする機会を自ら潰してしまったかもしれない。二度と戦えないかもしれない。
 それでもいい。次の世代に託すと決めた。
 
 

 ラスベガスは本当に素晴らしいエンターテイメントで溢れている。ポーカーをするも良し。観光するも良し。数多くある選択肢の有力な候補の一つとして新たに挙げさせていただいた。どうか残りの期間、後悔のないように過ごしていただければと切に思う。

 ラスベガスで活躍するポーカープレイヤーの皆様に幸多からんことを。
 私はその姿を心から………応援するものです………!


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