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少女入門

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湿度高めの自選エッセイ
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2019年5月の記事一覧

あいまいな季節

あいまいな季節

つなぐのか、つながないのか、骨ばった手の甲が意思を持って私の手の甲に当たるのに気づかないふりをしているうちに、駅から徒歩五分の彼の家に着いた。

おじゃまします、と言うと、はーい、と奥から声がする。今日はお母さんがいる日のようだ。玄関脇の扉から顔を出すと、まだ15時過ぎなのに、彼女は鶏肉を切っていた。
「いらっしゃい」
「すいません、毎週のように来てしまって」
「いいのいいの。大学はどう?楽しい

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