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藤井風って何者なんw


『何なんw』
藤井風の名前を知ったのは、この曲名と一緒に紹介されていた時だった。

正直、また、若者受け狙ってる歌手がバズってるのか…という印象を持っていた。いや、でも、流行るのには理由があるわけで、食わず嫌いならぬ聞かず嫌いは良くない。
というわけで、そのまま曲をちらっと聞いたが、「よくわからん…」という印象。
なぜ、こんなにも注目されているのか。
まぁ、いっときの流行りかもしれないなぁ、なんて思っていた。

そして、そこから2年ほど経った今年。
遠方に住む親からのビデオ通話の際、「藤井風くんの曲いいよ〜!」と激推し。
まさか、自分の親の口から「藤井風」という名前が出るとは露知らず、えぇ!?とリアルで声が出た気がする。
藤井風の人気は、一時的なものじゃなかったんだ…という驚きとともに、
彼が人気な理由を知りたい…という気持ちが更に大きくなった。

もちろんいい曲もたくさんある、でも正直そこまで売れている理由が、私にはわからなかった。

帰省した際には夕食後に藤井風のYoutubeチャンネルのカバー曲のお勧めを永遠聞かされ続け(笑)、
歌唱力があって、曲を自分のものにして、ピアノが弾ける、という新情報も得ることができた。(そんなレベルの知識のなさでした。ごめんなさい、そしてありがとう両親…笑)

そして、親から吉報が。


「藤井風の大阪城ホール公演が当たったよ!!!!!!」

行けたらいいなぁ、とずっと言っていたライブが当たったという報告。
そして、その報告とともに、私もライブに行くことが確定となった。
(チケット2枚で申し込んでるから行くよ!!!と強制連行。笑)

それまで藤井風の楽曲を親に聞かされて以降、聞いていなかった私でしたが、

これは、、、予習をせねば…!!!!

と、来たるライブの日まで、ひたすらSpotifyで藤井風の曲をエンドレスで再生し続ける…という毎日を過ごしたのでした…笑

さて、いつも通り前置きが長くなりましたが、
今回は藤井風大阪城ホール公演のライブレポ(のようなもの)です。
(私が行ったのは10月17日。大阪城ホール2日目の公演です。)
"藤井風の魅力を知りたい"という思いを持ちながら、ライブを観に行きました。


【唯一無二の存在?】

ライブに行く前から私が気になっていたこと。
それは、"藤井風を通して、皆は何を見ているのか…"ということ。


藤井風の魅力について、ファンである親にズバリ聞いてみたところ、返ってきた答えが「唯一無二の存在」という言葉でした。

唯一無二という言葉は音楽世界においてなかなか使えない言葉なんじゃないかと、私は思っています。
音楽に限らず、表現者は、今までの人生で自分が享受してきたものを自分の中に刻み込み、自分なりの表現をしているからです。
今まで聴いてきた音楽、経験が反映されて出来上がるのが創作物(音楽)だと思っています。

だからこそ、藤井風を「唯一無二」と称しつつも、
絶対に心の奥底には何かへのシンパシーのようなものを感じてるはず……!!
と私は信じてやみませんでした。


私の印象としては、アルバムの中でも印象が異なる曲が多く、藤井風をただの”ポップ"という括りに収めてしまうのはあまりにも軽薄なことのようにすら感じてしまいました。
椎名林檎の曲をカバーしてたのを聞いたからか、『罪の香り』からは、どこかダウナーな印象を感じますし、『キリがないから』には初期の平井堅の曲が頭に過ぎりました。
いや、平井堅がよぎったのは完全に私の思い出補正があるわけですが…。(幼い頃、よく親の車内でかかっていたので…)


曲によっていろんな印象を纏える藤井風は
"誰にでも化けることができる存在"なのかもしれないな、と感じました。

そしてきっとそれは、聴く人によって思い浮かべる音楽の記憶(思い出)によって異なってくる、のではないか、と。
今までの人生で通ってきた音楽が人それぞれ違うように、
藤井風を通して感じる懐かしさや新しさは人によって異なってくるのでしょう。
だからこそ、藤井風を表す言葉として「唯一無二の存在」という表現が出てきたのかもしれません。
うーん、なるほど。そう考えてみると、ある意味、的を得ている言葉なのかもしれない…。


【藤井風の魅力を探る】

あとライブを見て感じた、多彩さも藤井風の魅力の1つでしょう。
まさかピアノだけではなく、サックスも吹けるなんて。
しかも踊って歌っちゃうなんて。
予想外すぎて、サックスを持って現れた時、(席が遠くだったこともあり)有名なサックス奏者なんだろうなぁ〜なんて大ボケかましながらぼんやり見てました…
まじまじ見たときに、
あれ……?シルエットが、藤井風に似てる…?ん??本人!?!??
と頭の中がパニックになりました。笑


そして、藤井風の魅力を挙げるなら、これは絶対に外せないだろう、と思うもの。
それが、彼の"方言丸出しのトーク"
私は大学時代を岡山で過ごしたので、正直馴染みのある言葉なのですが(と言っても藤井風は特別訛りがすごい。私の友人で「ぼっけぇ」とリアルで言ってるのを聞いたことはなかったです。笑)
今や全国区となっている藤井風が、「ぼっけぇ」「〜じゃから」を多用する喋りは、馴染みのない人たちにとっては、"違和感"として耳に残る言葉になってるんじゃないかな、と思います。
そして、この方言が通じる人たちにとっては、都会に染まらず、方言をそのまま使うという自分らしさを貫くその姿に、思わず応援したくなる気持ちも募るのではないでしょうか。私もそれです。笑
日本語学の方言についてすこーしだけ大学で学んだのですが、岡山は特徴的な方言こそあるものの基本的には東京の人たちと同じ標準語で話す人も多いのです。
そして、田舎町出身の私が、そんな標準語を話す友人と出会って思ったのが、
“標準語の喋りには距離を感じる"ということ。

1年以上の付き合いのある仲のいい友達から、あだ名ではなく本名のまま「○○さん」と呼ばれ、敬語で話してくる、くらいに距離を感じました。
とっても砕けた、語弊がある言い方をすると、その感覚は、気持ち悪い。でした。笑

私の出身でもある四国は、全体的に、関西弁がベースとなって派生している部分も多くて、エセ関西弁だとよく言われるのですが、大学で出会った本物の関西人から発せられる関西弁や、同郷のエセ関西弁には、なんとも言えない安心感を感じて、警戒心0で会話ができました。

全国区のアーティストなどは、やはり全国の皆さんに伝わりやすいように標準語を選ぶことがほとんどですが、だからこそ、”どこか自分とは違う存在"のように感じることも少なからずありました。
方言丸出しの藤井風は、つまりはその逆。
トークを聞いてても、"友達"みたいな、そんな近い存在に感じさせてくれる喋りだなぁ、と思いました。


あと、これも忘れてはいけないことですが、
何と言っても、パッと目を引くビジュアル。
くっきりとした顔のパーツ。
中でも目は、鋭く且つ柔和な印象を与えています。
高身長も相まって、ピアノを弾くときの姿なんかは、
それだけで1つの作品のような雰囲気を醸し出していますよね。


ビジュアルも、話し方も、曲も、どれも一度聴く(見る)と頭にこびりつくようなインパクトがある。
ライブ前に、楽曲を予習をしてきましたが、ライブが終わって、1ヶ月経った今も、あの時のライブを思い返して、セトリ順に曲を流したり、頭の中で流れたり。
ライブチケットが当たったと言われるまでは、全く聞いていなかったのに、ここまで簡単に脳にこびりつくものなのか、、と私自身驚いています。


きっとこれが、藤井風がたくさんの人に応援されている理由であり、彼の魅力なんだと感じました。


ライブに行けて良かったなぁ。
まさかこんなに魅力溢れる人だとは。
ライブに行くまで知りもしなかった。。


【ライブのはなし】

さて、ここまで全くライブレポになっていないのですが。笑
肝心のライブはどうだったのか、と言うと、
藤井風の魅力がこれでもかと詰まっている自然体なライブだったのではないか、と感じました。

そして個人的に『帰ろう』で泣きそうになりました。
この曲、親から特に勧められた曲でもあるのですが、
まぁ、確かに一聴した際に、
サビにかけての盛り上がり、曲構成が素敵だなぁ、なんてぼんやり思っていました。
それに加えて、ライブでは、演出(照明効果)がとってもよくて。
ステージ背面がまるで満点の星空のように、小さないくつもの照明がサビにかけてパッと一斉に存在を表しました。
きっと藤井風の故郷である岡山の田舎町もそうですが、私の地元も田舎なので、夜空を見上げると、街灯が少ないので本当に星がくっきりとたくさん見えるのです。
この曲は、藤井風が故郷を思って作った曲、という話は親から聞かされていたので、目の前に広がる満点の星を見た瞬間に私の中でブワッとこみ上げてくるものがありました。

正直このとき私は、あっけにとられて、ほとんど無の状態で曲を享受していましたが、曲が終わったときに、思わず、
「やられた……」
と思ってしまいましたね。笑
まさか今日、この場でここまで心が震えることになるなんて思ってもみなかったので、完全に油断してました。。
してやられました。。笑


あと印象的だったのが、ダンスメンバー紹介後の曲への繋ぎ。
MCでダンスメンバーを紹介し、讃えたあと、一瞬の間も置かず、『さよならべいべ』へと繋げていました。
MCでの温度感のまま、そのまま急に曲へと入ったので、脳みそはプチパニック状態。笑
気を抜いてた私たちは呆気にとられたまま曲を聴く姿勢へと急いで切り替えます。
といっても、MCからの自然な流れでの曲繋ぎ、そのままのテンションで歌えるコンディションをまざまざと見せつけられ、会場のボルテージは当たり前のようにぐんっと上昇。
完全に藤井風の世界が会場に広げられて、曲を重ねるごとにどんどん彼の世界の色に染まっていく、なんだかそんな感覚でした。


「これが24歳…?」
「新人アーティスト…??」

実際にライブを体験して、その勢いと実力と、彼の持っている強い芯の部分をひしひしと感じて、ライブ後は呆気にとられてしまいました。

ライブに行く前はどこか斜に構えていたのですが、
うーん、私も完全に魅せられてしまった!
なんだか悔しい!!笑
けど、やっぱり応援したくなる存在ですよね。


これからも藤井風の躍進は続いていく、そんな確信もこのライブで感じました。
今後、藤井風は、何者になっていくのか、、
今はそれが楽しみで仕方ないですね〜



==========

お久しぶりの更新です…!
実は、ずっと私の中で気になるアーティスト1位だった藤井風。
まさか、そのライブに行けるなんて思ってもなかったので、チケット当たった!ライブに行くよ!!と言われた時は本当にびっくりしました。。(親に感謝。。)
藤井風は24歳、ということで、私の1つ下になるのですが、
あの大きな大阪城ホールでピアノ1つを武器に堂々と歌い上げる姿を見て、なんだか圧倒されてしまいました。
緊張も特に感じ取れなくて、本当に自然体なように見えました…。若者すごいな…負けてられないな…と。。笑

そして、最近公開された『燃えよ』のMVが、私が好きな映像監督が所属している[koe Inc.]の方が監督をされた、ということで、なんだか私の好きとの繋がりを感じて勝手に嬉しく思ってます。笑



きいろ。



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