何もないと思っていた街、旭川旅を振り返る② - 酒蔵巡り -
こんにちは、なつです。
本日は、昨日にひきつづき。旭川旅を振り返るの後半です。
前半はお宿と街中ふらり。
本日後半は、酒蔵巡り。
お酒は弱いが、酒蔵が好きだ。
旭川は酒蔵が多いまち。
住んでいる頃は、酒蔵が多い、っていうところに面白さを見出してなかったんだけれど、先日の増毛で立ち寄った酒蔵が面白くて。
旭川は3つも蔵があるので、日曜日でも伺えるところ2つにお邪魔してきました。
全国的にもひとつの街に3つも酒蔵があるって、珍しいんだそう。
なんでも、大雪山が近く、綺麗な水が豊富で、お米も多作。
そんな旭川の環境がお酒造りに適しているんだそうです。
日本酒といえば、お酒に通な方が好きな印象もあるし、いろいろと難しそうなイメージがあったのですが…。
興味が湧いたきっかけは漫画!
「酒と恋には酔って然るべき」って漫画があるのですが、これが面白くて。
主人公の松子ちゃんが楽しそうにお酒を語り、楽しんでいる様子が楽しくて。
気になる方はぜひ。わたしは「昨日、何食べた?」や、「かしましめし」など、ごはんにまつわる漫画が大好きなので、似た好みの方にはハマるかも。
というわけで、澪を新年のお酒に選んでいるわたし、「わたしにも飲める、甘めで初心者に優しいお酒を見つけよう!」といろいろと探してます。
ただ、やっぱりスーパーとかで選ぶには説明とかも難しくて、アルコール度数は読めても、マイナスやら何やらがついた数字はわからないし。
かといって手当たり次第に選んだとて、辛口のお酒を楽しむ、っていうところには至っていないので、甘口で飲みやすいものを!と思っていました。
感動したのは、増毛の酒蔵で見つけた、「鬼ころしで漬けた梅酒」。
甘くておいしくて、飲みやすい。お酒くささみたいなものも上がってこなくて、梅のフルーティーな感じが楽しめるお酒です。蔵元限定ってこともあって、大事に飲んでいる1本。
そんなわけで、あの感動できるお酒とまた出会いたい!と、今回は、高砂酒蔵と、男山酒蔵に行ってきました。
| 高砂酒蔵
高砂酒蔵は、旭川中心地近く、OMOから車で5分ほどの宮下通りにある酒造さんです。
そう、お酒でよく聞く(道民だからですかね?)国士無双を造っている酒造さん。
昔からの木造の平家造の蔵で、中には店舗と初代社長さんの応接室や、昔からのラベルなどを見られる展示室があって、入り口近くにはお酒を作る時に使う汲み水の試飲ができる場所も。軟水の柔らかい口当たりのお水で、美味しいんです。
お店に並ぶのは、有名な国士無双はもちろん、時期の限定のお酒や甘酒、冷蔵庫には生酒や酒粕など、お酒をほとんど飲まないうちのパートナー氏も楽しめるお店になっていました。
試しに買ってみたアルコールの入らない、甘酒がとにかく美味しくて。原材料にお砂糖って書いてない、のにこんなに甘いのって麹の甘さ?と驚きました。
国士無双!なんて、どうみても超強そうな武士みたいな名前と瓶ですが、女性が見ても可愛いものも。カップ酒と呼ばれるガラス瓶にフタのついたカップは、動物園が有名な旭川に似合いの動物柄。可愛らしいイラストの中身が国士無双なんて、ギャップ萌えしそうです。
こちらでは、冬限定の「にごり酒」を買いました。
可愛いのよ。こちらも瓶が。
名前も『にごりもふ』。
とても日本酒とは思えぬ…!
にごり酒って、飲んだことなくって。
上澄みだけを楽しむのと、濁った状態で楽しむっていう2通りの飲み方ができるっていうのも珍しいし、ラベルも可愛いじゃないですか。
店内はお酒が好きであろう、男性も多かったのですが、観光客らしきお客さんも多くって、日本酒の人気さを実感しました。駅から近くてアクセスも良いですしね。そりゃ立ち寄りたくなっちゃう。
日本酒って、季節を楽しんだり、花見酒に月見酒と風流な楽しみ方をする世界的にも珍しいお酒なんですって。ちょっとぼうっとしてると、季節が過ぎちゃうような暮らしになっちゃう、わたしにはうってつけのお酒では?と思っているんです。
合わせる料理も楽しめますし!
| 男山酒蔵
次に伺ったのは、駅前から車で30分くらい行った永山にある、男山酒蔵です。
男山酒蔵って、字面がガチッとし過ぎてて、今まで触れたことなかったんですよね。なんか強そう!って感じで。
こちらは3階建ての資料館と店舗の作りになっていて、冬の時期にはガラス越しにお酒を仕込んでいる様子も見られるんだそうです。
3階にはお酒を仕込む工程を説明した映像がみられるところもあって、わたしたちが着いた時にはタイ語で映像を見ている外国の観光客の方も。
昔から使われている、お酒づくりで使われる道具も展示されています。
2階には、赤穂浪士が男山を呑んでいる浮世絵が飾られていたり、代々本州からの流れを汲んで、旭川を正式に後継とする前の歴史もわかるようになっていました。
歴史に疎いわたしも知ってる赤穂浪士も呑んだとあっては、なかなかに感慨深いものがあります。
なるほど、脈略と受け継がれ、長く続くものの面白さとはこういうところなのか。
いろいろな縁が結びついて、遠く離れた北海道の地に受け継がれるとは…とえにしの不思議さも垣間見たような気になりました。
1階は店舗になっているのですが、こちらは無料試飲と有料試飲ができるスペースも。
純米大吟醸(日本酒の最高ランク的なやつ)の男山をはじめ、人気のお酒が試せるんだそうです。
お酒には弱いので、試飲してみたい気持ちもありつつ、帰り寝てしまう…!と今回は断念。
ただ、男山で出している甘酒と甘酒キャンディ、(どちらもアルコールなし!)と、発泡日本酒、こちらでも甘口の日本酒を買いました。
帰宅した後並べてみたら、こんなにお酒買ってどうすんの?とちょっと白い目で見られてしまいましたが、いやいや、晩酌の楽しみもね!大人だから持ってもいいじゃない!節度のある飲酒は別にはしたないことでもあるまいし。
男山で買ったのはこちら。
春限定の『春の誘い』。
こちらも甘口です。すごくスパークリング日本酒と迷ったんですが、瓶のスパークリングは、おいしいうちに飲み切れるか?っていう心配がありまして、こちらに。
かわりにスパークリングはこっちの小さいのを買いました。(まだ買うんかい、とは思わずに…!笑)
こんなに酒!と主張する缶に、わたし出会ったことなかったよ。
帰宅して晩に、増毛で買って冷凍庫で寝かせていたソイのお刺身と昆布締めがあったので、そちらと合わせて頂いてみたら、風味が甘くって、ふくよかで美味しかったです。
でも、ちょっと外で飲むには危険な感じ。
炭酸もいい感じに相まって、かぱかぱいけちゃう。日本酒は酒器がいろいろとあるのが、腑に落ちました。これはジュース感覚で飲めちゃうけど、危険!笑
昔函館で一目惚れして買った、青森のガラス猪口でちょびちょび飲むのがちょうどよかったです。
半分ほどいただいたところで、ふわふわ酔い心地になりそうだったのでストップ。
優しい甘さなので、和食とならなんでも合わせられそうですが、出汁の味がしっかりしているモノ、煮付けのような甘じょっぱいものよりは、塩味のあるもののほうが、お酒の甘さが際立ちそう、というのがわたしの感想。
今日は何と合わせて飲もうかしら、とすぐに思えちゃうのも、すごいですよね。
2日目は鶏寄せ鍋にしよう!と思って、朝のうちに下準備だけしてきました。笑
酒蔵をまわると、お酒がどれだけ手間暇かけて作られているか、また風土で生まれる違い、なんかもうっすらと理解できるので、なかなか沼は深そうです。
食べるもの、飲むものは、なるべく幸せを感じたい!料理のレパートリーも増えそうで、今いろいろとおつまみと日本酒のマリアージュ、なんてものを調べてみています。
暮らしのたのしみ、ひとつ増えた
食事を毎日の楽しみにしているわたしにとって、食の幅や料理のレパートリーが増えそうな、新しいお酒との出会いはたのしみごとのひとつ。
お昼食べるくらいには、もう頭の中では夜は何をつくろうかしら?と考えているわたし。
今回買ったお酒と、何を合わせようかしら?と思うとまた楽しみも広がります。
今回は2か所も酒蔵を回れて、考えていたよりも日本酒ってもっとカジュアルに楽しんでいいし、思ったよりも誰でもウェルカム!みたいな懐の広さがありました。
渋い…ってちょっと敬遠しがちだったけど、可愛らしい瓶もあったり、日本酒初めての方にもおすすめ!なんてPOPをつけてお店に並んでいましたし。
これから、またお気に入りも見つけていきたいし、日々のちょっとした楽しみにできるようにしていきたいです。
今回の旅で、新しい楽しみも増えました。
旭川に旅行の際は、どちらかの蔵をルートに入れてみるのもいいかもしれませんよ♡
前後編でお届けきてきた旭川旅。
住んでいる頃は、何もない…と都会に憧れているばかりだったけれど、改めて大人になって訪れて、魅力を再発見できました。
カフェが増えていたり、お酒を楽しめる年齢になったからこそ酒蔵の魅力も見つかりました。宿も綺麗でおしゃれでしたし!
車で少し走れば山ですし、自然も豊か。
大人になって、旅という形でちょっと視点を変えてみると、なかなかいい街じゃん!とちょっと誇りに思えた、不思議な旅になりました。
帰り道、砂川を通りかかったときにコスメブランドのSHIROの『みんなの工場』にもちょっと立ち寄ったりしましたが、混んでいたのでゆっくりは過ごせなくて。
フレグランスを自分で作れる、ブレンダーラボというのも体験できるそうなので、香りものが好きな方や、SHIRO好きな方におすすめです。
札幌と旭川の間、砂川にある施設なので、公共交通機関ではちょっとアクセスは不便かもしれませんが、札幌-旭川の2泊3日くらいの北海道旅、レンタカー使う方にはおすすめできるスポットでした。
さぁ、次はどんな旅にでようかな。
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