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スカラ座アカデミーコレペティオーディション

私、天雨航平は、10/12に行われた、念願のスカラ座アカデミー、コレペティコースのオーディションに合格しました! ずっと夢を見てきた場所で研鑽を積めるということで、今からソワソワしています。

本題に入る前に、お知らせをさせてください。
翌年2023年2月16日に、理想のオペラ劇場実現に向けた天雨劇場の処女作「注文の多い料理店」を上演することが決定しました!

オペラの本場ミラノで研鑽を積む天雨の第1作目をご覧いただければと思います。メンバーは天雨劇場内で選考し決定するため、ぜひ歌いたい!という方は、こちら(DM)までご連絡ください!
https://www.instagram.com/kohei_amau/
日々熾烈な音楽家のバトルを生き抜いてきている天雨の思考や理想を実現にしたいという仲間になりたいという方は大歓迎です!また、この仲間からお仕事の受注や、勉強会などを行っています!気になる方は、天雨まで!


そんなこんなで、「スカラ座アカデミーオーディションは大変だった」というテーマでお話しさせていただきます。

私は、19歳の時に母校昭和音楽大学でLa Traviataをみて、たまたまその時に授業の一つにオペラの伴奏があり、すぐにオペラの道を叩きました。
#どんな魅力的な授業だったかは、別で話すね!

私は頭でっかちだったので、中田敦彦さんもよくおっしゃっている通り、東大以外は大学じゃない、東大の中でも法学部以外は東大じゃない、、、みたいなマインドになってきてました。つまり、オペラをやるならイタリア、イタリアでやるならミラノ、ミラノでやるならスカラ。でも同時に、「大合格」にでもある通り、無謀とも言える合格を言って成し遂げる。というのも一理あります。※こちら→https://amzn.to/3Dx3KlB
なので、私は、変?に都合の良いよう解釈をし、スカラに入るためには、ミラノ・ヴェルディ音楽院、しかも最短で行く。を有言実行してきました。
コロナ禍でも、最短でスカラに進むために、世の中が大変な状況でも、受験をし、無事合格し、授業もネットで受け、レッスンもスカラのためだけに受け、やっと成し遂げることができました。現在26歳なので、7年の歳月です。

さて、具体的に話していこうと思います。

私は、前述の通り、スカラ座アカデミーに入るために、綿密な計画を立てて挑みました。開講1週間前に、先生からの紹介もあり、スカラ座アカデミーの夏季2週間マスタークラスを受講し、会場はどんな場所なのか、ピアノの癖、歌った時にどんな通り方をするのか、などなどをリサーチをしました。
#結構よかった

またオーディション1週間前に弾き歌い試験に慣れるために、わざと別のオーディションを受けました。(曲はドンジョヴァンニ一本だったので、別で準備しました。)
ピアノを弾くだけなら誰でもできると思いますが、コレペティは弾き歌い、指揮、初見などたくさんのスキルが必要です。特に私は緊張しいなので、余計に弾き歌い慣れをする必要がありました。また、オーディション同日に音楽院で指揮試験もあったため、音楽院の仲間に見てもらいながら、弾き歌いをしました。要するに、経験を増やしていったということです。
#これとっても大事。

気になるのは曲目ですね!

オーディションの曲は4つのパートに分かれていて、(順不同です)これら以外にもパリアッチとか確か選択できたと思います。(リストを紛失してしまい、定かではないです。ごめんなさい)
この中から、自分で選び、持っていきます。
A
-オテッロ 第一幕頭からRoderigo beviamまで
-ファルスタッフ 第2幕(場所忘れました)
B
-ボエーム 第一幕頭からsi può?  benoi まで
-マダマ バタフライ (場所忘れました)
C
-フィガロの結婚 第二幕フィナーレ Ah signor以降
-ドン・ジョヴァンニ第1幕フィナーレ
D
-魔笛 1幕5重唱Hm hm hm
-カルメン 5重唱

を弾き歌いで、まず自分で一題選んで弾き歌ったあと、審査員の指定でもう一題、そして初見の弾き歌いと、準備した曲目の中からの、歌いながら指揮をする。というものでした。

私の場合は、オテッロが一番自信があったので、オテッロを選び、審査員の方が魔笛を選ばれ、指揮がボエームでした。

私は昭和音大の学生の時から、オーケストラから音を変えて、できるだけオーケストラに近づけるように弾くというのが習慣としてありますが、オーケストラから音を取ってなく、ヴォーカルスコアのまま弾いている受験者は、一発で落ちるそうです。
#どうやって音を取るのかわからなかったら天雨に聞いてね!

コレペティにとって緊張は大敵で、ピアニストなら手か足が震えるくらいでも問題ないと思いますが、#ソロピアニストもすごいよね コレペティは歌う、指揮をみて合わせる、周りを把握するなど、個人プレーは禁止です。いい意味の緊張ならまだしも、「自分が自分が」になってしまいがちピアニストさんは、緊張との向き合い方も勉強することがおすすめです。例えば、弾き始める前に、上を見たり、#あれ何を見てるの? 自分のテンポで始めたりなど、自分始動してはダメで、指揮者や歌手が始めたい時に、パッと始められるようにしておかないといけません。なので、おもむろになんとなく初める練習や、どんな速さでも対応できるなど、引き出しを出しておくと、オーディションでもし緊張でいつもより速く弾いてしまっても大丈夫です。
無論、コレペティのオーディションは、1音1音正確にというより、歌詞がわかっているか、オーケストラをわかっているか、指揮をみる余裕があるかなどを審査されるので、ガチガチに緊張していないことが求められるかも??

とはいえ、私は吐き気や手の震えなどガチガチの緊張をするので、緊張の仕方を勉強しました。どんなかというと、自分はすでにスカラで弾いていて、たまたま今日だけ審査員という友達が見ている。と思いこむものでした。「思いこむ」というのも難しいので、オーディションは9時半集合だったので、9時半に実際にスカラに毎日行って、Buongiorno!と稽古がいつも通り始まるようにしました。そうした結果当日いつも通りのBuongiorno!ができ、オーディション中は良い緊張で、迎えることができました。

7年の思いや苦労が2022年10月12日朝9時30分に決まると思うと、それはそれは大変なことです。1回だけ許される自分に与えられた数十分、7年の思いをぶつけもぎ取れた、2年に一度の世界中から集まる大オーディションでした。

<余談>
出席番号が最初の方は共感できると思いますが、私はAmauなので1番初めでした。せっかくオテッロのために温めた手も、会場や鍵盤が冷たすぎて、最初の音階を弾いた瞬間に一気に冷たくなり、やっばーと思いながら弾いた記憶があります。

天雨でした!
またね!

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