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長崎橘スーパーマラニック ハイパードラゴン⑥【最終回】雲仙→最終CP木場→GOAL

長い旅は終わりを告げる
それぞれのGOAL
皆んなとのGOAL


■CP15雲仙304km→あとは下りだ!

休憩を取らずに雲仙エイドを後にする。あとは下りという気持ちの余裕とそれでも時間が無いという余裕の無さ。

とにかく言えることはこのまま走り続ければハイパードラゴンになれるという事

 このまま走り続ける事がキツいんだってば

歩いちゃダメですかーーー

ダメだな、、、
遅くてもいいから走り続けないとダメ

先にエイドを後にしたのに皆んなに置いていかれる始末。待ってくれ、スリッパランは下りが苦手なのよ〜

やばっ!見えない程になってきた

飛ばす必要はない、このペースでいい。
目の前のフジモンさんチームに頑張ってついていこう♪


■塔の坂308km→いつ着くのさ

関門まであと5km
早歩きでも間に合う!

その早歩きってのが出来ないんだけどね!

何度も何度もGoogleマップで残りの距離を確認する。何度も何度も。。。さっきから400mしか進んでないとかばっかり(笑)下りだぞ!遅いながらも走ってるんだぞ!いつ着くねん!

まぢで距離間違ってるんじゃねーのかオイ!いい加減にしろってば!グーグルせんせとケンカ状態が続く

雲仙岳を下ればGOAL


山が開けてきた
見覚えのある景色

関門まであと2km

山を下ったそこにある関門こそが

ドラゴンが生まれる谷


■金龍は最終CPで生まれる

もちろんGOALに辿り着くことが目的である
しかし目指してる場所は、、、

最終CP小浜木場313km
そこを通過すれば完走扱いとなる

320kmのGOALに関門は無く、残りの7kmはどうぞゆっくりビクトリーロードを楽しんでGOALまで来て下さいという粋なルール

この最終CPが最終関門であり
同時にここで完走が確定する

つまり、、、
ここで金龍が誕生する

それがここ
ドラゴンが生まれる谷

と、、、
呼ばれてはいない
今 思いついたネーミング(笑)


■ハイパー獲ったどぉーーー

300kmを超える道のりは長い
でもこの2kmもホント長すぎなんですけど

次のカーブを曲がったらあるあるを3度ほど繰り返して、やっと見えたぜ最終関門

そこではちゃんとチーム蒸気家4人揃って
最終関門CP16小浜木場313kmへ

ついに俺

o(≧▽≦)o 

☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆

ハイパー獲ったどぉーーー!!!


Hyper Dragon 誕生
北海道初のおまけつき

ドラゴンが生まれたのは関門6分前だった

。。。

「ちょっと座ってから行くわ」

それは疲れたからではなく放心状態
涙も出ないほどの放心状態だった

泣けたのはその後だったんだ


■6分のドラマ

自分の事しか考える余裕がなかった
そう言えば他の人たちはどうなったんだろう

。。。

あと6分ならこの関門の最後を見届けよう
最後に飛び込んでくるランナーってどんな人なんだろう

上野さんキターーーー
愛の山もキターーーー
たけちよさんキターー

すげーー
ギリギリやん!
ボクらがギリギリかと思ったら来るわ来るわ

そして、、、
キターーーー
ちかさん飛び込んできた
カズさんのサポートすげ〜

自分のCP通過より泣けた

ボクら含めて関門数分前に数珠繋ぎ式に飛び込んだランナー達
これが本当の数珠繋ぎのワンピース!

ラスト数分で飛び込んだドラゴン達


■栄光のGOAL小浜320kmへ

GOALまでのラスト7km
ビクトリーロードはボロボロで総歩き
でもみんなニヤニヤしながら足を引きづって

小浜温泉が見えてきて最後はナオさん、ちかさん、カズさんと一緒にGOALへ

終わったーーーーー
320km走りきったぞーー
ハイパー獲ったどぉーーー!

ハイパー完走者は51人中25名
(完走率49%)

不安も言ったし、調子にも乗った、作戦どおりもあったけど想定外もあった、90分アンダーだったのに90分オーバーにもなった。小浜には2位で辿り着いたけどGOALはビリから2番目。距離と戦ったり時間と戦ったり、時にはリタイヤしそうで自分と戦ったり、、、

あーーー面白かった!


■このGOALを求めていた

春に「W100mileChallenge」というのをやった。UTMF-トレイル100mileの翌週に長崎L-ロード100mileを走るアホ企画。最近山ばっかりとか今回はロードの練習が多いとかそういうの無しで、同じ条件下でトレイルとロードの100mileを走り比べた。


どっちがキツいか?どっちが難しいか?比べるとどうだとか色々と試してみた

トレイルとロングジャーニーの一番の違い

それはGOAL

トレイルは低体温とかロストとか好きな場所ではリタイヤ出来ない辞め時とか天候とかケガとか様々なリスクを背負う必要があり、これはロードとは比べものにならない。そのリスクを越えた向こう側にGOALがある。よってGOALした時の「安堵感」はロードでは味わえない程に大きい。あそこやばかったー。あの時ヤバかったー。これがトレイルのGOALであり、皆んなでそれを乗り越えた事を讃える。

それに比べてロードのロングは単純だ。
ただただその長い距離を完踏する。山の景色も標高もさほど関係ない。単純故に求めるものがGOALに絞られている。絞られているから自分の勝ち負けがハッキリしている。今まで積み重ねた距離の向こう側にGOALがあるのでそれが報われた時の「達成感」は距離が長ければ長いほど大きい。

「圧倒的GOAL感」

単純故に与えられるこの感覚がボクは大好きなんだ


■金龍を、この完走を味わって欲しい

どんな大会も勝ち獲れば終了。この長崎橘も金龍を獲ったことで終結だと思ってた。なのにまさかのハイパー(笑)自分が挑戦するというより試されてるような感覚。ゴール出来るのかい?ではなくスタートラインに立つ勇気はあるかい?素敵なお誘いありがとうだったな〜

そんな金龍に是非どうぞ

このハイパーの最大の魅力は金龍からハイパー金龍にグレードアップすることに尽きない。だからもしも、、、少しでも興味があるなら先ずは金龍に挑戦してみて欲しい。

秋のP部門103km
春のL部門173km
秋のW部門276km
春のE部門217km
秋のH部門320km

この順番でいけば長崎橘を満喫出来ます

こんなにも挑戦のステージが用意されている大会は他にはない


■あとがき

①また次のハイパーに挑戦する
  →きっと違った景色になるはず 仲間のハイパー挑戦を見たいし協力できればとも思う

②次は長崎橘のボラで参加する
  →感謝しかないこの大会に恩返ししたい気持ちもあるしこういう参加の仕方も有りだと思ってる

③全く違った大会で挑戦をする
  →同じことやるよりも他の挑戦でリタイヤの方が楽しいのではとも思う。例えば沖サバとかね

今はまだ決めて無いけどとにかく一旦この大会の区切りはついた

夢が叶った日は同時に夢を失った日でもある

次の夢は、次の挑戦はどんなのが待ってるんだろう
それが楽しみなんだよな〜

ありがとう長崎!

おわり。

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