夏が過ぎ思い出す。
学生時代の話なんだけど、友達と遊ぶのに新宿ハルクの今はない時計の下で待ち合わせしていた。
自分も友達も時間にルーズで自分も1時間くらい遅れたが友達も電話で「1時間くらい遅れる」と連絡があり暇な時間ができた。
暇だなんかやる事ないかな、今みたいにスマホとかあれば時間がつぶれるがまだその頃は2つ折りのケータイでアプリなんてものはまだない。ふとテレビで信号機が3分で赤から青に変わると言ってたな、往復したら時間がつぶれるかなそんな事思い付き友達が来るまで何往復するかなとやり始める。
何往復かした時、ふと周りの音がなくなり金縛りみたいに体が動かなくなった。目の前にジーンズにシャツの昔のオタクっぽい兄ちゃんがいて、その兄ちゃんの首がものすごくゆっくり180度回って「あっかんべー」とゆっくり言った、その時の顔は覚えていないのだが恐ろしく無表情だったので「わー」と叫んだ。
その瞬間、街の音は聞こえ金縛りみたいな状態も無くなり自分は信号を歩いていた。なんか怖かったので信号の往復をやめハルクの時計の下で静かに待つことにした。
夏になるとたまに小田急のあたり歩くとふとそんな体験を思い出す、あれなんだったんだろうと。
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