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新時代の野球に対応するために

このnoteは、東大野球部に学生スタッフ兼アナリストとして所属する私、齋藤周(Twitter→@Amapenpen)が、日々の練習内容や気づいたことをメモしておくためのものです。

野球というスポーツの変化に対応する

活動自粛になってからパソコンに向かう時間が長くなりましたが、座りっぱなしはあまり良くないと聞いたので、最近では電子レンジの上にパソコンをおいて、立ちながら記事を書いています。頭もはたらく気がして結構いいです。

さて今回は、野球というスポーツの変化に対応するためにはどうしたらよいのか、ということを書いてみます。

野球というスポーツの形は、歴史の中で常に変化してきました。先発完投が当たり前だったところから分業制が主流になったり、ピッチャーはランナーが出たらクイックモーションをするようになったり、野球界の常識も大きく変わっています。そしてきっと、今後も野球というスポーツの形は変わり続けていくでしょう。

そういう中で新しい時代に対応するためにどうしたらいいのか、というところを最近よく考えているのですが、「早く取り入れて知見をためる」というところがポイントかなと思っています。

例えば六大学野球では、2019年秋のシーズンからトラックマンが導入されました。トラックマンとは、レーダーの技術を用いて野球のさまざまなプレーを数値化できる機械のことです。

とはいえ、いきなりプレーのデータをみられるようになっても、はじめは全く活用できませんでした。得られるデータについての知見がなかったからです。

しかし、2シーズン、3シーズンとデータが蓄積されていくにつれ、どんな数字が大切なのか、どこがチームの課題なのか、相手の弱点はどこかなど、少しずつわかるようになりました。

だんだんトラックマンの活用法がわかってくると、それを練習の中にも取り入れられるようになります。日頃の練習の中で具体的に改善すべきポイントがわかってくるからです。

このように、はじめはよくわからなくても、使っているうちに使い方がわかってくる、というのはよくある話かなと思います。なので、「早いうちから取り入れて知見をため、使い方を見つけていく」ことが非常に重要だなと感じています。

取り入れるものの選び方

とはいえ、なんでもかんでも取り入れることはできません。特に東大野球部のように公立の野球部では、どうしても予算の制約が厳しいからです。

なので、取り入れるものを選ぶ際には流れの向きを見極めることが重要だと思っています。

例えば現在の野球界では、テクノロジーの活用によりプレーを可視化していく方向に進んでいます。メジャーリーグに目を向ければ、その流れははっきりしていると思います。こういう流れが最終的にどこに行き着くのかはよくわかりませんが、とにかくこっちに向かっていることは掴めるのですね。

川がどこの海に流れ込むのかはわからなくても流れている方向はすぐわかるように、野球界が進んでいる向きを見極めるのはそれほど難しくありません。なので、その方角にあるものは早めに取り入れるべきだ、というわけです。

商品の価格は大きく変わらないのに対し、知見が早いうちにたまることのメリットはとても大きいと思います。経済的な言い方をするなら、お金という有形資産がないチームこそ、知見という無形資産をストックしていくべきなのです。

東大野球部でいうとラプソードはすでに導入していますが、個人的にはスイング解析の機器なども導入していきたいと思っています。DeNAの佐野選手がブレークしたのも、スイング解析のおかげらしいです。

ぜひ今後の東大打線にご注目ください!

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