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ミクロとマクロ

このnoteは、東大野球部に学生スタッフ兼アナリストとして所属する私、齋藤周が、日々の練習内容や気づいたことをメモしておくためのものです。

成長を複数のタイムスケールで捉える

今日で大掃除も終わり、明日からは全体としてはオフ期間に入ります。とはいえ、多くの同期にとっては真剣に野球に向き合える最後の冬ですから、個々人の課題に取り組むことで「勝つためのオフ期間」を過ごしてほしいし、自分もできる限りそのお手伝いをしたいと思います。

さて今回は、毎日選手を見ることは一長一短だよね、という話です。僕はデータアナリストとしての仕事をやりつつも、メインはノックや練習管理などグラウンドレベルでの仕事なので、選手のプレーを毎日つぶさに見ています。

毎日選手を観察していると、日々の小さな変化や成長を感じ取ることができます。同じように見えてもどこか必ず昨日とは違うし、それを見つけることが自分の仕事だと思っています。

ただ一方で、選手の成長はさまざまな時間スケールから捉えることができます。ミクロな視点では悪い方向に進んでいても、マクロな視点では成長している、なんてこともありうるのです。

例えば、地球の平均気温は産業革命以降マクロな視点で見れば上昇し続けていますが、1年ごとに比べれば下降した時もあったでしょう。しかし、全体的には上昇傾向にあるわけですから、仮に1年前より平均気温が下がっていても安心はできません。

野球選手のパフォーマンスも同じで、短期のトレンドと長期のトレンドの両方があると思っています。こんな感じです。

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そうなると、毎日選手を見ることで、短期のトレンドは把握できても、逆に長期のトレンドが見えづらい、といったことが起こります。ここが難しいところです。

選手の成長は、少なくともオフシーズンの時期は長期的な目線で考えるべきですから、昨日よりいいか悪いかが全てではありません。しかし毎日見ているので、1ヶ月前と比べてどうか、というのがいまいちわからないんです。

なのでとりあえずの解決法として、少し前の映像を見る、ということはやってみたりしています。あまり気づかなかったけど、長期で見ると著しく成長している、なんてこともあったりします。

本当は各選手の動画を整理して継続的に保存する場所を作れれば良いな、とも思うのですが、忙しくて実現はできていません。選手にとっても、少し前ではなくだいぶ前の動画と見比べてみることで、新たな発見があるかもしれません。

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