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データ野球は弱者の戦略ではない

このnoteは、東大野球部に学生スタッフとして所属する私、齋藤周が、日々の練習内容や気づいたことをメモしておくためのものです。

データ活用の難しさ

野球界ではしばしば、データ野球という言葉がトレンドになります。故・野村克也さんのID野球や、2018年の選抜高校野球に出場した膳所高校のデータに基づいた大胆な守備シフトなどは、大きな話題となりました。

こうした例においては、多くの場合「弱かったチームがデータの力で強くなった」という文脈で語られます。野村監督がID野球を浸透させたヤクルトは当時優勝争いとは無縁でしたし、膳所高校も21世紀枠で出場した進学校でした。

しかし、弱者の戦い方としてのデータ活用には難しさもあります。

仮に、過去のデータから次に投げる球がストレートであるとわかったとしましょう。当然バッターはストレートを狙って打ちにいくわけですが、実際にストレートがきた場合にヒットを打てるかどうかは、バッターの技術に依存します。

つまり、野球においてデータを活用していくためには、それを体現できるだけの技術が求められるわけです。ダルビッシュ投手なんかがいい例でしょう。

また、同じようなデータが取れているならば、そこから享受できる利益は弱者よりも強者の方が大きい、というところもあります。先程の例でいうと、ストレートが来るとわかっている場合、実際にヒットを打てる確率は弱者よりも強者の方が高いわけです。

したがって弱者側としては、より細かいところまで調べ上げるか、より精度や信頼度の高いデータを作るしかないわけですね。

ですから、東大野球部が勝つためには、データ面を大幅に強化しつつ、それを体現するための技術面も磨いていかなければなりません。これらが互いに噛み合わさって初めて勝利できるのではないかと思っています。

というわけで、東大野球部では初となるデータアナリストの募集を始めました。データ面の強化は必要不可欠だと思っています。興味ある方、ぜひよろしくお願いします。

記録をつけることの効用

さて、今日でこのnoteを始めて3日目になるわけですが、自分の中で起きてきた変化があります。

それは何かというと、周りの小さなことにも目を配れるようになったことです。もっと正確にいうと、小さな思考や気づきなどを覚えておけるようになりました。

人間には、使わないものは意識下におかないという傾向があります。例えば、今部屋で動いているエアコンの音とか、認知はしていても意識はしていないはずです。

これは当然のことで、いちいち刺激に反応していたら疲れるし、集中すべきところに集中できなくなってしまうからです。

一方でこの特性を逆手に取り、「日々使う環境を作ることで意識下におくようにする」ということもできるわけです。

僕の場合は「毎日noteを書く」という環境を作ったことで、普段だったらすぐに忘れてしまうような小さな気づきや思考を意識し、メモするようになりました。

このように環境を先に作ってしまう、という方法はそれなりに汎用性がある気がします。ぜひ色々使ってみてください。

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