ソシャゲに生活を握られたくない話

私は学生時代からものすごくソシャゲにハマっていた。
バイト代はまるまるガチャに溶かしていたし、講義中にイベントを走ることだってザラにあった。イベントでなくたって体力を溢れさせるのがもったいなく思えて、夜中の2時3時にアラームを掛けたりもしていた。当然生活はぐちゃぐちゃだった。朝も夜も関係なく周回し、深夜テンションで時たま天井する。そういう生活を6~7年くらい続けていた。

それが変わり始めたのが昨年の秋。
とある海外ソシャゲにハマって、青天井や9万天井のガチャではなく定額(3000~5000円)でキャラパックを買うのが普通になった。当時は「推しが絶対サプれるなんてヤバい!」「実質無料じゃん」ともはや全キャラコンプする勢いでぽこじゃか買っていたが、しばらくすると突然憑き物が落ちたように自分の課金癖の悪さを感じるようになる。

人間ってほんとに強欲なもので、これまで9万円丸ごと爆死して天井で1つだけ目当ての装備を手に入れるようなガチャを何年もぶん回していたにもかかわらず、3000円や5000円の定額パックに慣れ始めると冷静になるんですね。
「今まで回してたガチャって何だったんだろう…」って思うようになってしまった。もちろん今までの課金に後悔はなくて、なんというか…ソシャゲの闇みたいなものを外野からふっと俯瞰する瞬間が訪れた…みたいな。そんな感じ。

一度そういう思考が芽生えると、お金のことだけじゃなくて時間の使い方にも疑問が出てくる。「もしこのソシャゲ終わっちゃったら私の生活どうなるんだろう」ってその時初めて真剣に考えた。
もちろん楽しかった思い出は残るけど、それだけなんですよね。
たとえばそれをきっかけに何か新しいことを始めたとか、そういうことがあれば別だけど、ゲームに振り回されてただイベント回して課金して…って推しも何も関係なくただ「やらなきゃ」って惰性でグダグダお金と時間を使うだけだったらたぶん後ですごく虚無感じると思う。「○○ロス」みたいな話はよく聞くし。

そうしてウダウダしばらく考え続けてみて、1年くらいたった。最近やっとソシャゲとのうまい距離感ができてきたのかなと思う。
新しいキャラとかガチャ更新が来るたびあれだけ固執してたのにも無頓着になったし、(最初の1~2週間くらい誘惑と戦った後は)イベントを取りこぼしても昔ほど引きずらなくなった。何年もずっとソシャゲを中心に生活してたのが、ようやく私の生活にソシャゲがおまけとしてついてくる程度に変わった。

「毎日ログインせずにメインストーリーの更新分だけ読む」ってくらいの軽いスタンスでゲームと付き合ってる人、正直ずっと羨ましかったんです。無駄にあふれてるコンプ欲のせいで、私は公式から出される供給を自分の中で選り分けて切り捨てることがなかなかできなかった。それがようやく自分の中でうまくコントロールできるようになってきた。

毎月天井叩かない生活って一度経験してみるとなかなか懐に余裕ができるもので、今まで「気になるけどガチャ回せなくなるからいいや!」って思ってたことにリソースが割けるようになった。お金はもちろん、時間も。天井を叩くほどのゲーム熱心にやらないわけにゃいかないだろっていう思いが知らず知らず自分の中に巣食っていたっぽい。うーん…今振り返ってみると本当にソシャゲで生きてたんだな…

…そんなわけで今は「ソシャゲも楽しいけど、ちゃんと画面の外にも楽しみを作ろう」と思いながら生きております。だいたいネットではソシャゲ経由で繋がった人ばかりだから、ソシャゲから距離を置くと自然とツイッターにはりついてる時間も少なくなってきました。思いがけずツイッター断ちに成功したというおまけつき!

趣味は自分を豊かにするものであって、必要以上に切り詰めて貢ぐ対象じゃないんですね。変に振り回されずうまく付き合いながら楽しんでオタクライフ続けていこうと思います。

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