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(2006年9月)手塚治虫文化賞記念イベントマンガ未来世紀

(トップ画像はサカタボックスのフリー素材を使わせて頂いております。内容には関係ありません。)
(2006年9月10日朝日ホール)手塚治虫文化賞記念イベントマンガ未来世紀
(関連本*AERA Mook「手塚治虫文化賞10周年記念 ニッポンのマンガ」1,100円 で朝日新聞社)

*下記は自分のココログに挙げているものから抜粋したものです

第一部 いしかわじゅん×荒俣宏

自分達は前座だと言いつつ、「手塚賞の選考基準って毎回分からないままやってる」「最初は選考委員がたくさんいて純粋に投票だったけど最近は「談合(笑)」「××の時はうちの息子が好きなんだよ、だけで押した人がいたよね」などなどの選考の裏話など披露。
受賞作品の中で印象に残ってる作品の話などで、荒俣さんは「陰陽師」を絶賛し、最終巻の作者の解説は既に一つの研究書として価値があると。 でもスゴイとこに行ってるから殆どの読者は付いていけないでしょうね、などなど。あと、荒俣さんの口から挙がった一つが、唐沢なをきさんの「版画男」。こんなコストパフォーマンスの悪いマンガはない(全コマを版画)、凄くばかばかしいんだけど好き。自分はコストパフォーマンスが悪いマンガが好きなのかも、と。中で荒俣さんが言った「いしかわさんはもう今更(あなた自身の)絵の上手い下手はどうでもいいでしょ」っての受けたな~、ともかく笑いっぱなしでした。

第二部 しりあがり寿×西原理恵子

八巻さんという編集の方が進行してお二方のお絵かき対決。
手塚さんのキャラを八巻さんが指定して、さあ描いてみてください、とその場でスケッチブックに描かせてそれをスライドで大写し。
もう二人ともヘタウマで大うけしました。
時々、事前に描いてもらってあったという浦沢直樹さんの上手い絵が比較で出されたり。

第三部 夏目房之介×萩尾望都×浦沢直樹

夏目さんの進行で手塚マンガの魅力をそれぞれが語ったり分析したり。萩尾さんが最初に手塚作品で特に印象に残ってるのは「新撰組」だったという話など(これは他でも何度か書かれてる話)。浦沢さんの15歳の時の絵というのが出てきたんですがこれがめちゃくちゃ上手くて、会場、をー!という感じ。ともかく画力も手塚マンガへの思い入れも熱弁も凄かったです。

夏目さんの話の中で漫画家さんの話を聞くときは絵を描かせながら聴くのが一番というのがあって、実際に今回も二人にいくつか描いてもらって話が進行していました。(萩尾さんが少女時代に真似して描いたという横山光輝の少女マンガの絵の特徴とかぱぱっと描かれて、これが水野先生これが横山さん、など説明されたりなど。)

夏目さんは自分だけが語るのではなくお二人の話も上手く引き出しながらで、ホントいい進行でした。夏目さんと浦沢さんの絵の分析の視点はだいぶ違っていて、お二人の話はたまに噛合わないことがあったけど、それもまた興味深かったり。でも言いたい到達点みたいなのは多分そんなにずれていたわけじゃないとも思います。
最後、お二人に描かせたスケッチブックは自分が持ち帰ると夏目さんが宣言されていたのが非常に羨ましかったw

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