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秘密の授業

今回は葛西千明の初恋のお話。
千明が通っている塾はそこまで規模は大きくないが、こまめな指導に定評がある。文教地区にあり、アルバイトは皆有名大学の学生ともあって教えるのが上手いおかげか千明の成績はいつも学年1位だ。
ストイックな千明は脇目も降らず勉強と部活に集中しており、いつも塾が閉まる直前まで自習をしていた。
ある日、時間を忘れていつもより遅く自習室を出ると、講師達が掃除を始めていた。
前からも後ろからも聞こえる掃除機の音に焦りつつ塾を出ようとすると、甲高いブォーン!というモーター音と共に布地をシュー!と吸い込む音が聞こえてきた。びっくりした千明は音のする方へ向かうと、女子大生が丁寧に黒板消しを吸っていた。グルーミングをするようにノズルで黒板消しを吸うとゴォォォォォ!という音と共に白いチョークの粉が吸い取られていく。よく分からないが最後までその様子を見ていた千明はまた明日も覗いてみたいと思うのであった。

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