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絵本を読む。そして、小説を書く①~絵本から学ぶオノマトペ~

はじめに

先日(といってもかなり前だった気がする)、Twitterのスペースにて話しているときに「オノマトペってどんな風に入れますか?」という話題になりました。オノマトペの入れ方によっては作品の雰囲気が大きく変わっていきます。どのように入れていくかというものは考えどころですよね。

しかしながら、オノマトペをどのように使ったらいいのかわからないという方も中にはいらっしゃるのではないのでしょうか。

そこで、オノマトペの使い方やその自由さについてもっと知っていただきたいと思います。そのために読むといいと感じているものは「絵本」です。

幼児向けに描かれている絵本というものは、他の小説などに比べてわかりやすい言葉、イメージの伝わるような文字で書かれていることが多いです。また、普段あまり読むことの少ないジャンルに触れることによって、新たな発見などもあるのではないでしょうか。

絵本なんて小さい頃に読んだだけだな、という方もぜひ図書館などで探してみて下さい。

※注釈【筆者ついて】

筆者は地元の図書館で読み聞かせ活動を行っている一方で、大学では幼児について専門的に学んでいる学生です。専攻は初等教育、研究は児童文学を選んでいます。

オノマトペとは

オノマトペとは、さまざまな状態や動きなどを音で表現した言葉のことです。主に自然界にある音や声など、現実に聞こえる音を人の言語で表現します。

オノマトペには大きくわけて2種類あります。

1つ目は擬音語。
実際に音を描写するものです。「にゃーにゃー」や「がたんごとん」などが挙げられます。

2つ目は擬態語。
実際に音はしていないけれど、動作や状態を表している言葉になります。「キョロキョロ」や「イライラ」などが挙げられます。

それでは、実際に参考になる絵本を紹介していきます。

「おいしいおと」

優しい色使いと、文字数が少ないながらもしっかりと「おいしそう」が伝わってくるこちらの絵本、食べているときの音を表現している絵本なのですが、音の表現が独特なところが特徴です。

例えば、

いただきまーす
はるまき たべよう 
カコッ ホッ カル カル カル カル カル
あぁ おいしい

おいしいおと

なんて表現も。

こんな表現が、ごはん、みそしる、レタス、トマトなどと続いていきます。

音の種類がぐっと増える、そんな一冊になっています。

しろくまちゃんのほっとけーき

みなさんはホットケーキを作ったことがありますか?

こちらの絵本では、しろくまちゃんがホットケーキをお母さんと一緒に作る様子が描かれています。ホットケーキがやけるまでの表面の様子の細かな変化はオノマトペで表現されています。

細かな音の違いということを感じ取れるような、そんな表現にも注目して頂きたいです。

もこ もこもこ

言葉の持つイメージそのものを楽しむことができる絵本です。出てくるのは「もこもこ」「ぷぅ」などのオノマトペのみ。

音の響きを楽しむ絵本です。

絵も抽象的な、なんだか不思議な絵なのですが、見ているうちに想像が広がる絵本です。

こちらの動画では実際に作者の谷川俊太郎さんが、絵本の読み聞かせをしています。

次回予告

長くなってしまったので、まずはこの辺で。次回も引き続き色々なオノマトペが出てくる絵本を紹介していきます。

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