見出し画像

オキナワヒラタクワガタ

今回はこのクワガタを取り上げていきます。

通称「オキヒラ」、または単純に「ヒラタ」と呼ばれています。

野外個体
65mmのオス

オキナワヒラタも「種」ではなく、一つ下の「亜種」となります。
学会などでは「ヒラタクワガタ沖縄諸島亜種」と呼ばれることが多いです。
本州のヒラタクワガタも「種」ではなく、フィリピンのヒラタクワガタの亜種という位置付けです。
…なんだかややっこしいですね…( ´灬` )

タブノキの樹液を吸うメス個体

沖縄島ならびに近くの島々に分布しています。
伊平屋島、久米島にも分布していますが、オキナワノコギリのようにさらに亜種に分かれる訳ではなく、オキナワヒラタのまんまです。
島によって亜種やらなんやらの分類が一律に決まる訳ではないところが、生き物の面白いところですね。
…めんどくさいところでもありますが…。

個体数はかなり多いように見受けられます。
先に取り上げたオキナワノコギリとの絡みになるのですが、沖縄島中南部はノコギリが多く、北部に行くにつれヒラタが多くなる、と地元の人はよく仰られます。
標高が関係していそうな気がしますが、なんともはや。

4mくらいの高さに陣取るオス個体

北部では低標高でもそこそこ観察できますが、標高を上げていくとワラワラと観察数が増えていきます。
1回のルッキングだけで20~30頭以上観察できることも多々あります。

発生時期は5月〜10月で、冬でも気温の高い日は日中に樹液を吸いにやってくる…そうなのですが、未見のためなんとも言えません。

集まる樹種なのですが、南西諸島でクワガタが集まる木にはたいていヒラタもくっついている感じです。
アカメガシワ、シークヮーサー、タブノキ、ソウシジュ、シマトネリコ、カンコノキで確認済みです。

シークヮーサーの樹液を吸うオス個体
アカメガシワの樹液に群がるオキナワヒラタ


落ちて腐った果実などを食べる姿もたまに観察できます。

落ちて腐ったイヌビワの果実を食べるメス個体

走光性も高いようです。山間部のダムの灯りを見に行くと、どこかしらに必ず1個体は落ちていたり、くっついていたり。

灯りの下に落っこちていた小型のオス個体

大きさは、~55mmくらいの個体がほとんど、50mm台後半の個体はぼちぼち、60mm超えはぽつぽつ、65mm超えはあんまり観察できない、という感じです。

道路脇で岩に潰されて死んでいた67mmの個体


元気いっぱいの69mmくらいの個体を見てみたいものです…( ´灬` )

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?