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あつものに懲りて なます和え物をふく

石橋叩いてわたる 
こわごわ渡るくらいなら最初から違うルートを考えたらいいのに
それにもし叩きすぎて ホントに割れちゃったりでもしたらどうするのかしら


二階から目薬ってホントに無理なのかしらね
100回に1回くらいは成功するような気がするんだけど
間違って口に入っちゃったり
全然見当違いなところに飛んでっちゃったり
それもまた楽しいじゃない?
やってもいないうちから
無理だ無理だって決めつけるのはよくないことだと
わたし思うわ
あなたはどうかしら?


棚からぼたもちが落ちてきたってあなたは喜んでいるけれども
そんないつのものだかわからないものが落ちてきたら
まず臭いとかちゃんと確認しなけりゃ
それに もしも大丈夫だったとしても
それはあなたのためのぼたもちなんかじゃないのよ
どこぞの誰かが きっとそれを食べるのを楽しみに
今日もいそいそ仕事に精を出してるかもしれないじゃない
勝手に食べようとするなんて
盗人猛々しいにもほどがあるというものだわ

豆腐の角に頭をぶつけて死んでしまえなんて
そんな死に方があるならもっと早く教えてほしかったわ
だって何の痛みも苦しみもなく逝ってしまえるのよ
こんな素敵な死に方ったらないじゃないの


急がば回れっていうけど
遠回りしたがために事故に遭うことだってあるでしょうに
どっちを選んだって 死ぬときは死ぬんだし
普段しないことをすると かえっておかしなことになったりするものでしょ
いつもの道を いつものとおり いつものスピードで
それがなにより それがなによりなのです


犬も歩けば棒にあたる
人間歩けば自転車にぶつかる


寝耳に水かけられてびっくりしている場合じゃないわよ
その人は間違いなく あなたに相当な恨みをもっている人間です
身に覚えがないですって? いよいよ重症だわね
次は何をされるのやら
寝息を立てて寝ていたら そのうち寝首を描き切られるかもね
なんて こんなこと云ってるわたしって
相当意地が悪いわよね ごめん遊ばせ


穴があったら入りたいくらいなのに
この世界のどこにも 入れる穴などありませんでした
ラッシュアワーのつり革に べったりとへばりついたため息と
中吊り広告の下世話な話題
誰よ わたしの後頭部に話かけてくる輩は
ダメなのよ 勘弁してよ その声でその言葉で
わたしの頭をぶん殴らないで お願いだから
こんな世界じゃ とても平静でなんていられない
誰の声も届かないところへ連れて行ってください
暗がりの中でひざをかかえて 秒針の音にいちいちビクビク怯えて震えて
本来安全であるべき家でさえ うまく呼吸することもままならず
どこに隠れても いじわるでやさしい人たちに見つかってしまうのです
いっそ消えてしまえたらと願ってしまうけれど
朝がくれば否応なく 存在していることを思い知らされるだけなのです
この世界に隠れていい穴なんか 存在しない模様
だったらもう開き直って 胸を張って生きるより他
方法はありません
視線が怖い 言葉という凶器 束になった人の波
誰もわたしなんか見てやしないし 後ろでしゃべられるのが嫌なら
先を譲ればいいだけのことじゃない
人の束だけはどうすることもできないけど
自分だってその束の中のひとりだって考えれば
そんなに動揺する必要もなかった
臆することはなにもないじゃないか
ドトール入って アイスティとミルクレープでも食べてまったりしましょ
案外近くにあったじゃない 入れる穴が




はきだめに鶴の 鶴のほうに生まれてきたかったと
齢47年生きてきた今更思う 今日このごろです




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最後までお読みいただき、ありがとうございます
ことわざに物申してみました
何千年も前のことわざを未だに使っているわけですが
なぜ、現代のことわざというものが生まれないのでしょう
ちょっとした疑問です



#詩 #新釈ことわざ辞典その1 #物申す  

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