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『HSP』の広まりと私の心境についての自己分析

■はじめに【この記事を書く理由】

『HSP』という考え方の広まりを感じたまわりの反応と、自分の心境の変化をまとめる事で、この記事を読んでいる人が今後どのように自分の気質と向き合っていくのかのヒントにして欲しいからです。

■『HSP』認知の広まりについて

最近(2020年9月)、『HSP』(繊細で敏感すぎる人)という気質について複数のTV番組が特集で紹介をしました。

それをきっかけに、以前からHSPである旨を公表していた芸能人の方々が注目され、認知の広まりにより他の有名人の方々がHSPだと公表・自覚しだす流れがうまれつつあります。

世間的には一瞬Twitterのトレンドに上がってすぐ消える程度の出来事でしたが、HSPと自覚している人たちのコミュニティ内では大きな衝撃が走り、肯定的、否定的、両方の意見があったように感じています。

どのような意見があったのかを誠に勝手ながら自分なりにまとめました。

・肯定的な意見の代表的なもの
『HSP』という気質があるという考え方が広まり、HSPを自覚し自分の気質と向き合って生きていく人が増えて欲しい。

・否定的な意見の代表的なもの
『HSP』が広まるにつれ言葉が独り歩きしてしまい、『HSP』という気質の存在、またそれによって存続しているコミュニティ崩壊の恐れ、不安を感じる。

以上のような思いがあったと解釈しました。かくいう私も、まず頭に浮かんだのは否定的なものでした。

繊細で敏感すぎるHSPさんが感じている日々の苦労や不安は、共通の感覚を持つ人同士でないとなかなか共感が得られず、HSPさんの多くはネガティブな気持ちを一人で抱え込んで生きています。これは『HSP』に限らずいわゆる『マイノリティ』に属する人達共通の悩みであると言えます。

そんな中、共通の認識を持って意見交換ができる場は非常に貴重な存在であり、『HSP』と自覚している方の多くはそこでお互いを認め合うことにより自身を受け入れることができているように感じます。

『HSP』という気質を抜きに考えても、一人で抱え込んでいた悩みや苦労、不安を打ち明けることが出来る場を得ることが出来た喜び、対してそれを失う恐怖や不安は想像に難くないかと思います。

■私の心境の変化

『HSP』認知の広まりを感じ恐怖や不安を感じた私ですが、今はというと、非常に穏やかな気持ちでいます。海に波風が立っていない「凪」の状態というと伝わりやすいかもしれません。

自分自身この心境の変化に驚いており、なぜ自分がこの心境に至れたかを自己分析しながらこの記事を書いています。

その理由を、自分から見て外部の要素による理由(外的要因)自分の気持ちや考えによる理由(内的要因)の2つに分け、ご紹介します。

・外的要因・・・いわゆるこの『HSPブーム』は一過性である可能性が高く、一時感じた不安や恐怖は取り越し苦労である。

⇒まだ断言はできませんが、こればっかりは自分が心配して解決できることではないので、そう言い聞かせている面もあります。

・内的要因・・・『HSP』を自分を形作っている要素のあくまで一部分と認識し、受け入れている

⇒当たり前のことだと思うかもしれませんが、私は意外と最近までできていなかったことです。ここに至るまでに3つの段階を踏んでいますので、順に紹介していきます。

1.『HSP』と自覚
HSPと自覚し一人で抱え込んでいた悩みや不安が共有できた喜びを感じている状態。『HSP』と『自分』の境界があやふや。境界があやふやである為、HSPの存在が脅かされることを自身の危機と感じてしまう。

2.『HSP』を疑問視
自分は本当にHSPなのか?そもそもHSPが存在するのかすら疑っている状態。
HSPについて考察したり、HSPあるあるを呟いては自分がHSPかを確認したりしている。

3.『HSP』は自分を構成する一部と理解
『HSP』は言わば「几帳面」や「おおざっぱ」といった自分を構成する多くの気質の中の一つに過ぎないと理解する。

このステップはあくまで私自身の自己分析であり、人によっては最初からきちんと『自分』と『HSP』を分けて考えることができている方もいらっしゃるかと思います。私の場合、『HSP』と分かった瞬間の納得感今まで得ることのできなかった共感の衝撃が強すぎて、当初は『HSP』という言葉に依存していた部分があったように思います。

■まとめ

ここからが一番お伝えしたいことです。たとえ万が一HSPという存在が崩壊したとしても、HSPを通じて作られたコミュニティが一緒に壊れるわけではないということです。

『HSP』という存在がたとえ不確実なものであったとしても、『HSP』というカテゴリを通して出会えた、似た感性を持つ人達の「なんだか、この人話が合うなぁ」「この人の話はほんと共感できる」といった自分の感性は誰にも否定できるものではなく、たとえ『HSPブーム』が起きたとしても揺らぐものではありません。

いざとなったら気の合う人だけで固まって鍵をかけてしまいましょう、そうすればまわりの雑音など気にする必要はありません。

大丈夫、大丈夫。(自分にも言い聞かせる)

今まで通り、私たちらしく生きていきましょう。


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