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発達障害児の「特性?」「わがまま」どう見極めて、日々対応するのか・・・我が家の考え方

「今日のあの癇癪は
 特性というより、イヤイヤ期も
 含んだわがままだよね」

我が家では娘の寝かしつけの後
こんな話合いをよくします。

特性かな?ただのわがままかな?
叱るべき?見守るべき?要求を満たして安心感を与える?

その場の対応に迷ったことはありませんか?
今日は、我が家の特別支援学級担任夫婦(あ、私は元…ですが)の
発達障害児の娘との対応方針をお話しします。


こだわり?わがまま?



今日の娘の癇癪の原因は


ママにヨーグルトを
持ってきて欲しかった!
見てなかったからやり直して欲しい

というものでした😀


娘は、順番に並々ならぬこだわりがあります。
ルーティンをとても重視します

例えば、ズボンや靴の足を通す順番
車から降りて玄関に入るまでのルーティン
朝起きてから朝食・着替えまでのルーティン
ねんねルーティン・・・etc

色々なこだわりがありす。
一つでも順番が変わるとやり直しができるまで
1時間でも泣き叫びます。
(最近は以下の対応方法や、順番が変わるときの事前対応のおかげでこれでも癇癪の時間は減ってきました)


今日のヨーグルトの主訴も同じように普段からママである私が
用意することが多いのでいつも通りにして欲しかったというもの

しかし、いつもと違うのは
「私はいつも通りに順番を意識してヨーグルトを娘の食卓へ運んだ」のです

なのに、娘が食事前に席から立ち歩きおもちゃで遊んでいて
私の準備の様子を見てなかったのです

何度も声をかけたにも関わらず・・・

こんな時は、どんなにこだわりが強くて
気持ちが落ち着かなくても
我が家ではやり直しはしません。

・順番へのこだわりという特性
・ルーティンから外れたら1時間でも泣き叫び
 自傷行為も見られる特性(壁や床に頭を打ちつけたり、自分で頭を叩きます。)
・場合によっては他害もあり(少しずつ減ってるけど…今後まだまだ心配です)

であるにも関わらず
私たちはこのパターンは特性として対応せず、
わがままとして指導しました。


どうしてか?

見極めポイント

夫婦で共通理解しているのは
・今後社会でも配慮してもらうべきこだわりか
・大人や周りのサポーターが配慮しないと社会生活が行えないものか
・将来的に影響するトラウマの可能性があるか

という観点です。

・毎回順番が変わる⇨常に見通しが持てず、活動への不安が募る
・いつものルーティンと突然変わることで、見通しが持てずパニックになる
・安心が損なわれることで、周りの人間関係や今後の生活に与える影響

これについても照らし合わせて、
同じ事実でも背景によって対応を変えています。

今日の出来事についていうと
・順番通りに見えなくて不安(娘)
・母は順番を意識して声かけもしていた(配慮済み)
・娘の不注意(その瞬間の興味優先)により自らルーティンから外れた

これにより、考えられる手立ては2パターンです
①特性上、順番がしっかりわかるようにもう一度やり直して、本人の安心感を優先する
②わがままとしてやり直しはせず、なぜやり直さないのか時間をかけて話し合う

我が家の選択

我が家では、瞬時に②の「指導」を選びました。
娘は癇癪を起こし、「もう一度!」と叫びながら私を叩き、ヨーグルトを捨てようとします(よそい直しから要求してました)

しかし私は
「やり直しません。ママが入れて、ママがあなたの机まで運びました」
と事実を伝えます。

もちろん、言うだけでは納得しません。(してたら発達障害でも困り感でもなんでもないですね。笑)

でも、淡々と伝え、やり直さず娘と向き合い続けます。
何を言おうと、同じ言葉を繰り返します

余計な言葉もかけません。
とにかく、私が行動した事実・娘が見ていなかった事実だけ
淡々と伝えます。

何度も言うけれど、しっかり間を置くのもポイントです。

癇癪程度なら、「とにかく伝える」で、我が子の場合はOKです。
(3歳半ですが、2年間このやり方をブレずに貫いてるのでできることかもしれません💦)
今日はなんだかんだで最短記録?10分程度で落ち着きました。
(長いと30分から1時間はこの静かな(?)戦いを繰り広げます)

今日は、最初の一言の時点で手応えがありました。
ほんの一瞬ですが、娘の表情が
「あ…ママがしてたかも。でも見てなかったから、やり直して欲しい」
と言う目の動きでした。笑
母の直感ですが、夫も同じように感じ取ったので、やはり一瞬表情が動いてましたね😁

だからこそ、今日は淡々と。

これも、時と場合によっては声かけを変えたり、
途中からだけやり直したり…と言う折り合いはつけます

どうして②を選んだ?

簡単に言うと
 手立てをしているにも関わらず
 本人の不注意で見逃したことに対する
 理不尽な訴えだったから


なんでも癇癪を起こせば思い通りになるという
誤学習を防ぐために指導という対応を選びました。

癇癪を起こした時に、背景も考えずに
「この子は順番にこだわりがあるから。」
「そこに寄り添えば、この子は安心して親を信頼する」
と思って、要求を飲んでしまうと
大きくなってからも、自分の要求を通すために
自分の「特性」を振りかざして好き勝手する可能性があるからです


このように、
・特性としての気質である
・本人は何時間でも泣き叫ぶほど辛い
場合でも、背景や関係性を見極めて対応策をその都度瞬時に考えています。

ただ、この対応ができるのは
アタッチメントが形成されている親子だからと言うのもあります。

もし、クラスの児童が同じことをしていたら?
少し対応を変えると思います。
親子くらいの信頼関係ができていれば同じように
淡々と指導するかもしれませんが、
「冷たい」「怖い」とならない伝え方を再考します。

その場合は、その子の安心できる特性要素を見つけ
その部分から指導内容をアプローチします。
例えば、好きなキャラクターがあるなら、イラストやぬいぐるみを使って
キャラクターにしゃべってもらいます。

子どもの信頼を置いている。「好き」と言う感情の強い相手からの言葉の方が癇癪を起こして感情が昂っている時は、話が入ります。

信頼関係を築くのは大前提だけど、そこまでできていない場合なら、
信頼関係のできているキャラクターなどに代弁してもらうのも手です。

(だけど、どんなに子どもが信頼していて大好きな人でも、その瞬間に無関係な人を連れてくるのは要注意!架空のキャラなどがおすすめだと思ってます。)

まとめ

今日は、元教員・現役教員夫婦ならではの育児をお話してみました。
娘のことや、発達障害のことを伝えると「大変じゃない?」とか「二人とも特支のプロだから安心だね」とか言われみんな、何も知らずに好き勝手言うよなぁ。
なんて思うこともありますが、確かに特別支援教育を専門に学んできた私と、特別支援学級担任歴が5年以上の現役の夫。
無意識だったけど、ものすごくこの知識と経験を活かしていることに気づきました。

活かしてると気づけたのは、発達障害の診断を受けて、主治医から言われた一言
「この子は、奥に持ってる特性はとても強い。本当はお母さんもすっごく大変で苦労してヘトヘトになっててもおかしくないね。でもこの子がこうして幸せに溢れてこの子なりに社会で過ごせてて、お母さんも育児を楽しめているのは、生まれた瞬間から娘ちゃんの特性や個性に合わせた愛情たっぷりの接し方と支援がされていたからですね。」

そっか。私たちは育児も初めてだからこそ、無意識にやってたけど
二人ともが初めから特別支援の知識と経験があるのは、娘にとって
困り感や特性による不安を軽くできてたのかもしれない。
そう思えた時、「じゃあ、他の悩んでる親子に、私たちの考え方ややり方を伝えれば、何かヒントになるのでは?」と思いました。

これからも、私の教員生活での学びや実践。
育児への活かし方や、新たに更新している発達支援など、自分の持っているものを少しでも他の誰かのヒントになればと思って綴ってみようと思います。

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