食より飲

子供の頃は食べるのが嫌いだった。
実家は最大8人家族。
母も朝から晩まで座る暇がないほど働いていたので、ごはんは子供が好きなメニューや食べやすいメニューなんか作る暇がなかったと思う。
ほぼ魚と野菜の日々。
野菜嫌いだった私にとって、残さず食べるだけでも苦痛だったのに、食べるのが遅いので早く食べろのプレッシャーが凄かった。
叔父と兄が食べ終わるとまだ食べている私の耳を『耳ひ～ねり～！』と言ってつねるのだ。
なんだったんだ、あのシステムは。
おかげで食事は嫌な時間という記憶の方が鮮明に残っている。

もちろん好きな食べ物はたくさんあるし、大人になってからは野菜大好きに変わって、食の好き嫌いは少ない方。
ただ、食べ物よりお茶の方に心は動く。
特に紅茶とハーブティーは大好物。
専門学校の頃に出会った紅茶とクリスマスグッズのお店FartherChristmasが、本格的な紅茶との出会いだったなぁ。
それまで紅茶と言ったら日東紅茶かリプトンしか知らなかったからね。
ダージリン、セイロン、アッサム、ニルギリ…などなど、ストレートティーだけでも聞いたことない名前がズラリ。
色んな種類を飲んでみて、自分の好みの味と産地を知って、知らない世界に踏み込んだ楽しさがたまらなかった。
ちなみにハーブティーは20代まではどちらかと言うと苦手で、30代に美味しいハーブティーに出会ってから好きになりました。