見出し画像

No.63 ジンカイト

63ジンカイト

ジンカイト。
自然界でも存在する鉱物だが、この個体は自然で作られたものではない。
これはポーランドにかつてあった工場で亜鉛を作る際、その工場の煙突の中でたまたまできちゃった人工鉱物なのだ。
現在自然界にあるものよりも人工のジンカイトのほうが数が多いようである。ミネラルショーなどで出回るジンカイトのほとんどは先程の経緯でたまたまできちゃった人工のものである。
しかしできちゃった経緯が面白いからか人工のジンカイトはマニアの間で人気が高い。中には蛍光する個体もあるため蛍光鉱物好きからも評価されているようだ。
しかし、私はジンカイトに関して一つ解せないことがある。
それは「ジンカイト」とネットで検索すると必ず上位にパワーストーン系のサイトがズラッと出てくることだ。つまりジンカイトはパワーストーンとしてある程度の人気があるのだろう。
個人的に、人工石・合成石が悪いとは思っていない。むしろこういうものはキメラやホムンクルスのようでカッコいいから好きだ。また「石に何らかのパワーが宿っている」という考え方も自分は大賛成である。占いやスピリチュアル系なことはあまり興味がないが、怪談や妖怪、都市伝説は大好きなので「非科学的なもの」の存在も信じてはいる。
だが人工石であるジンカイトに自然と同レベルのエネルギーがそう簡単に宿るものなのか?と個人的に疑問がある。こう言うと不快に感じる方もいらっしゃるかもしれないが、石にエネルギーが宿っていることは認めているものの「石ごときに人生変えられてたまるか!!」と考えてしまう。これは私の性格が原因だと思うが「この石からパワーを感じる」とか「石によって自分の気がよくなる」といった話を聞くと、正直どうコメントしていいかわからず困る。
自分は人を頼るのが苦手だし、なるべく自分の力で物事を解決しようと考えるタイプなので「意志の力を借りよう」という考えが受け入れ難いだけのかもしれない。
だがそれでも、私は「パワーストーン」という分野が好きになれない。
その理由は他にもあるが、それはまた別の機会で話そう。

よろしかったら、支援していただけるとありがたいです。支援していただいた皆様のご厚意は、創作活動に使用させていただきます!