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もっと面白い辞書があればいいのに。

 村上春樹さんと安西水丸さんの著書『村上朝日堂はいかにして鍛えられたか』の中に、辞書にまつわるエッセイがある。辞書と言っても、英和辞書についてだ。

僕は一般的な辞書としては普通、
(1)研究社「リーダーズ英和」
(2)小学館「ランダムハウス英和」第二版
(3)Longman Dictionary of Contemporary English
という三冊を愛用しているのだが

『村上朝日堂はいかにして鍛えられたか』p200より引用

 村上さんが普段使用している辞書が紹介されていた。興味深い。僕は中高生の頃に紙辞書を使っていたけれど、今はおおむねネットの辞書で代用している。村上さんはこれらの辞書の新しい版が出たら買い直すくらいお気に入りらしく、「リーダーズ英和」に至っては、通算四冊も買ったそうだ。

 そんな辞書通の村上さんが面白いことをおしゃっていた。

ところで世の中には英和辞典は星の数ほどあるが、とくにこの辞書の例文は面白い、生き生きしてよくわかる、というものは残念ながら見あたらない。はっきり言って、だいたい似たり寄ったりの例文しか載っていない。ネタがおんなじとでも言うか。

『村上朝日堂はいかにして鍛えられたか』p172より引用

 たしかにそうだ。僕も全ての辞書を読破したわけではないけれど、生き生きとした面白い例文が載っている英和辞書に出合ったことはない。

 ちなみに、面白い日本語の辞書なら知っている。少し前に買った『てにをは連想表現辞典』とかはそうだ。

 表現力を身につけるための辞書だ。日本を代表する400人の作家が書いた例文が引用されている。たまに辞書をペラペラとめくって読んでいるけれど、全然飽きない。ぜひ本屋さんで手に取ってみてほしい。

 さて、英和辞書の話に戻ろう。僕の理想の英和辞書は、口語(話し言葉)と文語(書き言葉)が別になっている辞書だ。

 僕たちは言葉を話すとき、場面に応じた適切な表現を選択している。だから、英和辞書もシチュエーション別になっていていると最高だ。

 海外ドラマの表現が載っている辞書や英単語の違いを紹介した本はあるけれど、一冊で何とかなる本はない。それなら自分で作るしかないのかなぁ。

 英語の例文を集めるのは、楽しそうだ。でも、かなりの時間がかかると思う。

次に読むなら

今回の記事に関連したnoteです。僕が中学生のころにハマった英和辞書についての文章を書いています。ぜひご覧ください。

 今日は、辞書についての記事を書きました。いかがでしたか!?個人的には、村上さんが愛用している研究社の「リーダーズ英和」が気になりました。今度、本屋さんで探してみたいと思います。
 明日も18時半に投稿します。「エッセイ」「読書日記」「小説」をテーマに文章を書いているので、初めて読んだ方は気軽にフォローしてみてください。

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