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誰もがクリエイティブになれる思考法がある。

誰もがクリエイティブになれる思考法があります。それは、アナロジー思考です。僕自身、これまで、アナロジー思考に助けられて生きてきた気がしています。記事の後半では、僕がやっている2つの方法を伝授しましょう。

本日は、アナロジー思考について語っていこうと思います。

まずはみなさん、アナロジー思考はご存知ですか?

アナロジー思考

まずは、「アナロジー」の意味から解説しましょう。「アナロジー(Analogy)」とは、日本語で「類推」と訳されます。何かの物事を別の何かに当てはめることです。

この思考法がクリエイティブな思考を生むのです。何かの物事で上手くいった事例を他の分野でも生かすことができれば、生産性の高い、クリエイティブな人間になることができる訳です。

キングコング 西野亮廣の思考法

分かりやすい例として、キングコングの西野亮廣さんのアナロジー思考を紹介したいと思います。

西野さんと言えば、現在は芸人の枠をこえて、絵本作家、実業家として活躍されています。また、今年の12月には、西野さんが手がける映画『えんとつ町のプペル』が上映されます。

25歳の時に、絵本作家を目指してから、15年間努力をしてきた成果が今年現れるわけです。以前は、「炎上芸人」、「嫌われ者」のイメージがありましたが、最近では西野さんのご活躍、頑張りが評価されている印象があります。

また、西野さんは睡眠時間が極端に短いことでも知られています。実際、毎日2時間睡眠をここ20年以上も続けているようです。1日の活動時間が20時間を超えることもめずらしくありません。そんな超ストイックな西野さんですが、努力だけでなく、その思考法が勉強になると感じています

アナロジー思考 「お土産」

西野さんは、絵本を描くのに、ただ描いて販売しておしまいではなく、お客さんに届けるまでの導線を作ることも大切だと考えました。

実際、絵本を描き始めた当初はヒット作を生むことができなかったそうです。せいぜい2〜3万部だったそうです。これは、絵本業界ではすごいことらしいのですが、西野さんは自分の結果に納得ができませんでした。

ある日、西野さんはある事に気が付きます。作品を人々はなかなか買わないけど、僕たちが毎日買っている物があるということに気付いたのです。そう、「生活必需品」です。本やDVDはなかなか買わないけれど、パンやお米や牛乳は買いますよね。

物は「生きていく上で必要か否か」で線引きをすることができます。つまり、西野さんの絵本は、「生きていく上で必要がない」と思われたから買われなかったのです。

それならば、絵本を生活必需品にすればいいと考えたのです。すると、「お土産」が思いつきました。

修学旅行で宮島に行った際、ペナントを買ってしまった。友達とシンガポールに行った際、マーライオンの置物を買ってしまった。二つとも別に欲しかったわけではありません。図らずも、それを買ってしまったのです。

そこで、西野さんはひらめいたのです。お土産は、思い出を思い出す装置として必要だから、僕たちは買うということに。それならば、絵本をお土産として売ってしまえばいいと。

その後、西野さんは絵本原画展を開催して、そこに絵本をお土産として置くことにしました。また、絵本の原画を無料で提供して、誰でも西野さんの絵本の原画展を開催できるようにしたのです。すると、絵本が飛ぶように売れたのです。

実際、今年映画化がする『えんとつ町のプペル』は40万部の大ヒットを生んでいます。5千部で大ヒットと言われる絵本の世界では、異例中の異例です。

説明が長くなりましたが、これがアナロジー思考を使った例です。作品をお土産に当てはめることによって、クリエイティブなアイデアを生んだのです。

アナロジー思考のやり方①

では、次に、アナロジー思考のやり方を説明します。

アナロジー思考には、3ステップがあると考えています。

テーマの決定抽象化応用する(具体化)

まずは、テーマの決定です。何でも良いので、自分の身近にある物をテーマにしてみましょう。たとえば、以前noteで記事にもしましたが、「ホットペッパービューティー」のアプリについて考えてみましょう。

アプリを開くと、たくさんのサロンが表示されており、そこから、予約をすることができます。さらに、予約画面を開くと、自分が受けたいサービスと時間と美容師を選ぶことができました。電話をしなくても、ボタンひとつで予約ができるのです。

次に、抽象化です。抽象化とは、文字通り、物事をより抽象的にすることです。たとえば、「トイプードル」を抽象化すると、「犬」だし、さらに抽象化すると、「哺乳類」、「動物」、「生物」.....と階段を上がることができます。

今回の、ホットペッパービューティーの例だと、僕は、「サービスと時間と人」を自動でマッチングできるサービスだと抽象化をして、導き出しました。

最後に具体化です。抽象化をして導いたことを他の分野で活かせないかと具体的に考えるのです。今回の例だと、「個別指導塾での指導組み」に生かせると考えました。

マッチングサービスがあれば、わざわざ面倒な電話連絡をせずに指導の調整ができますし、保護者の方がアプリ上で行ってくれるのなら、伝達ミスなどのクレームも防げそうです。

以上の3ステップがアナロジー思考のやり方です。もちろん、他のやり方もあるとは思いますが、これがシータ先生がよく行う方法です。

アナロジー思考のやり方②

他にもやり方はあります。次に紹介するのは、共通点探しをして行うやり方です。

テーマを2つ決める共通点を探す(抽象化)応用する(具体化)

たとえば、「ホットペッパービューティー」と「オンライン英会話」の2つのテーマについて考えみます。2つとも、特徴のかけ離れたテーマが良いでしょう。

次に、共通点を探します。2つの共通点は、人と時間の自動マッチングです。オンライン英会話でも、先生と受講したい時間帯を選ぶことができるのが一般的です。

最後に、応用です。「人と時間の自動マッチング」に塾での指導組みを当てはめることができます。共通点として、抽象化したものが、塾での運営に応用することができるというわけです。

『メモの魔力』から学ぶ思考法

前田裕二さんが書かれた『メモの魔力』はご存知ですか?

前田裕二さんといえば、生放送配信を利用し、アイドルとファンをマッチングさせるサービスSHOWROOMの運営をされています。

また、前田さんは、メモ魔としても知られており、いつでもどこでも、メモを欠かせません。実際、コメンテーターとして「スッキリ」に出演した際にも、メモを欠かさなかったほどです。

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そんな前田さんのメモの取り方には、大きく「ファクト」「抽象」「転用」の3つの項目があります。まず、「ファクト」のところに聞いた話を書き、「抽象」の欄に、抽象化した情報を書き込み、「転用」のところに、具体的に別のことに応用できないかを考えるのだそうです。

これは、まさに「アナロジー思考」ですよね。前田さんは、気になった話はすべてこの手順でノートに書き込みます。次々と斬新なアイデアが浮かんでくるのも納得できます。

遊びの延長

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正直、僕は、アナロジー思考という言葉を最近知りました。でも思えば、昔から好きでよくやっていました。なにしろ、やってみると意外と楽しいのですから。

いつでもどこでも、目の前に見えるものを抽象化します。たとえば、今このnoteを書いている時、目の前にラテの入ったプラスチックカップがあるのですが、これを抽象化すると、「容器」になります。

「容器」の役割を考えれば、コーヒーだけを入れる物ではなくなります。このカップを家に持ち帰って、何を入れようかなぁと考える(具体化)のも楽しいですよね。

別に、誰も思いつかないようなアイデアを思いつかなくても良いのです。日常生活の中で何気なく、「抽象」「具体」の階段を上り下りしていたら、たまにすごいアイデアが見つかるものです。

それまでは、遊びだと思って、楽しんでいればいいのです。

最後に

今回は、『アナロジー思考をすれば、誰もがクリエイティブになれる』というお話をしました。いかがでしたか?

この思考法は、一見難しそうに見えますが、遊びだと思えば、カンタンなものです。逆に、子どもの方が得意かもしれませんね。たまに、子どもは、荒唐無稽なことを言っていることもありますが、芯を捉えている時もあります。

自由な発想ができている所以かもしれません。ぜひ、大人の皆さんも、アナロジー思考を通じて、子どものようなクリエイティブで頭のやわらかい人になりましょう。

おしまい。

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